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酔っぱらいメガネで飲酒運転撲滅へ 遺族の思いかなう

2009.1.6 09:00
女性警察官が酔っぱらいメガネをかけ、床に置いたボールを掴もうとしたが、なかなか掴めなかった=5日午後2時半、さいたま市浦和区の埼玉県警女性警察官が酔っぱらいメガネをかけ、床に置いたボールを掴もうとしたが、なかなか掴めなかった=5日午後2時半、さいたま市浦和区の埼玉県警

 悲惨な飲酒運転をなくすため、埼玉県警は1月中に、深酔い状態を体験できる特殊なメガネ「酔っぱらいメガネ」を、県内各警察署と運転免許センター(鴻巣市)に配備する。免許更新の講習会などで、酒を飲んで運転することがいかに危険かをドライバーに実体験してもらうことが狙い。県警によると、こうした取り組みは全国でも珍しいという。

 酔っぱらいメガネは外見は普通のメガネだが、かけた途端、周りの景色がグルグル回り始め、真っすぐ歩けない状態になる。

 実際に試着した中村孝司交通部長は「床に置かれたボールを取ることすら難しい。酩酊(めいてい)状態といっていいだろう」と効果を説明する。

 このメガネが配備されることになったのは、平成20年2月に熊谷市で起きた危険運転致死傷事件で両親を亡くした小沢克則さん(32)と樹里さん(28)夫妻らの飲酒運転撲滅に向ける強い思いがあった。

 小沢さん夫妻は事件後、酔っぱらいメガネの普及に尽力。県警にも「飲酒運転の数は減っているが、悪質さは増している。飲酒運転に対する取り組みをもう一度見直してほしい」と要望していた。

 県警が購入したメガネは計50個。各警察署に1個ずつと、運転免許センターに10個を配布し、1個は広報用として活用する。数に限りがあるため、免許更新者全員が着用するのは難しいが、希望者には受講の際、メガネを着用して歩いたり、バウンドして向かってくるボールを取るなどしてもらうという。

 樹里さんは「飲酒運転撲滅には、運転手だけでなく、同乗者など周りの人の意識も必要。1人1人の意識改革につながってくれれば」と期待を寄せている。

 県警は21年の重点施策で、これまで明文化されていなかった「飲酒運転の撲滅」を盛り込んだ。メガネの配備をひとつの起点にして、飲酒運転に新たな姿勢で取り組む方針だ。

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女性警察官が酔っぱらいメガネをかけ、床に置いたボールを掴もうとしたが、なかなか掴めなかった=5日午後2時半、さいたま市浦和区の埼玉県警
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