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【選抜高校野球】聖望学園、準優勝 「甲子園は楽しかった」

2008.4.5 02:45
このニュースのトピックス上田清司知事 彩の国から

 聖望学園ナイン、この経験を次に生かせ−。第80回選抜高校野球大会決勝の4日、聖望学園(埼玉)は紫紺の優勝旗をかけて、沖縄尚学(沖縄)と激突。聖望学園はエース大塚が打ち込まれ二回で降板。リリーフ陣も抑えきれず大量点を許した。粘りが自慢の打線は沖縄尚学の東浜に完封され、初優勝を逃した。だが、青一色に染まった応援席からは「夏こそ優勝だ!」と惜しみない拍手が送られた。

                   ◇

 ▽決勝

聖望学園(埼玉)

    000 000 000−0

    114 030 00X−9

沖縄尚学(沖縄)

(聖)大塚、石田、佐藤、大塚−原茂

(沖)東浜−嶺井

 ▽本塁打=伊古(沖)

 ▽三塁打=伊古、西銘、新垣、仲宗根(沖)

 ▽二塁打=波照間(沖)

                   ◇

 ≪ひとこと≫

 岡本幹成(みきしげ)監督「選手はすべてを出し切ってくれた。野球を思い切り楽しんで、夏に必ず戻ってくる」

 大塚椋司(りょうじ)投手「甲子園に来て純粋に野球が楽しめた。全試合投げ抜く投球術を身につけたい」

 原茂走(はらもそう)捕手「決勝戦で勝てず、悔しい。この悔しさを忘れず、成長して夏に戻ってきたい」

 城戸愉快(ゆかい)選手「最後に集中力を欠き、力が出せなかった。このチームでまた夏に来たい」

 高山拓海(たくみ)選手「準優勝メダルの重みを感じた。苦しい試合もあったが、夢の舞台は楽しかった」

 篠崎祐己(ゆうき)選手「体調を崩して悔しかった。全員野球をすれば、勝てない相手はないと学んだ」

 小名木弘毅(こうき)選手「甲子園は最高の舞台。自分のプレーができたのが、最高にうれしかった」

 近田颯(そう)選手「力負け。結果は悔しいけど、甲子園は楽しくもあった。今度は日本一になりたい」

 江藤諒(りよう)選手「好機で打てないのは力不足。夏は投手だけに頼らないチームになって戻って来る」

 石田直人選手「相手の気迫に浮足立った。大塚と競える投手になってまたこのマウンドに立ちたい」

 佐藤勇吾選手「素晴らしい舞台で投げることができた。大塚さんに追いつけるよう鍛え直す」

 安藤雅広選手「声援がものすごいパワーになった。絶対に甲子園に戻ってくる。明日から練習です」

 山崎福之選手「全員で頑張ってきたが、最後に負けて悔しい。こちらの流れにもっていけなかった」

 子安史浩選手「相手の打撃が上回った。基礎から鍛え直して、再び甲子園に戻りたい」

 村田崚馬選手「初戦から楽しくできたので悔いはない。相手の気持ちが勝っていた」

 吉田健人選手「全国制覇には、力が足りなかった。夏は一つ一つのミスに気をつけて戦いたい」

 田中信之助選手「最後まであきらめずに戦ったので悔いはない。レギュラーを目指す」

 山崎敦至選手「相手は打撃も抜群で足も速く、全く歯がたたなかった。夏こそ優勝する

                   ◇

 ≪熱球譜≫

 ■“個性派軍団”束ね 関口翔太主将

 自由なプレースタイルが特徴の聖望学園。岡本幹成監督も「動物園でなく、大きな囲いの中で自由にさせるサファリパーク」と形容する個性豊かなチームを、主将としてまとめてきた。

 妥協や曲がったことが大嫌い。「まじめすぎるほどまじめな性格」といい、下級生に任せがちなグラウンド整備も率先して行う。言葉ではなく、自らの姿勢を示すことでチームを牽引(けんいん)してきた。守真基コーチは「関口が打っても打たなくてもチームは勝てる。でも関口がいないと勝てない」と語るほどチームに不可欠な存在だ。

 甲子園では5試合で計3安打。岡本監督は「普通なら打順を落とす。でも関口は主将」とあえて準々決勝の平安戦から4番に据えた。結果的に“親心”に応えることはできなかった。「甲子園は楽しかった。でも課題も多い」。喜びとほろ苦さを噛み締めた。(蕎麦谷里志)

                   ◇

 ■飯能から「ありがとう」

 〈埼玉〉ありがとう、良くやってくれた−。試合終了の瞬間、聖望学園(飯能市中山)礼拝堂のスクリーンで熱戦を見守り、声援を送った200人を超す生徒やOBらから健闘をたたえる温かい拍手がわき起こった。

 「勝て勝て、聖望」「かっとばせ」。新入生オリエンテーション出席のため、甲子園から帰ってきた野球部1年生約20人が応援を引っ張る。前半でリードを奪われても「逆転を信じている」とサッカー部に入った新1年生、高橋聖也君(15)。ピンチに、チャンスに、熱い声援が送られた。

 結果は思わぬ大差で敗戦。「残念だったけど、頑張ってくれた」。新1年生の加藤沙紀さん(15)は言葉少な。留守部隊を預かる大谷明教頭(50)は「帰ってきたら温かく迎えてやりたい」と話していた。

                   ◇

 ◎…「ここまで来たら気持ちだけ」。大塚はいつもの笑顔でマウンドへ。しかし一回、暴投でいきなり1点を失う。母、成美さん(45)は「頑張れ」と声をからすが、二回も一死三塁でスクイズを許しさらに1失点。この回でまさかの降板となった。

 三回からは石田がリリーフ。「大阪から進学し、けがも乗り越えた」と語る父、丈人さん(52)のエールを背に、帽子を振り落としながら全力投球。しかし、連打を許し4失点。継投した佐藤も五回にランニングホームランを決められ、計3点を奪われた。

 ◎…打線も沖縄尚学・東浜の前に沈黙。七回二死満塁など何度も好機を迎えるが、あと一本が出ない。八回には大塚が再登板。気合で0点に抑え、反撃を待つ。

 九回、代打・安藤が中前打で出塁するも、原茂が痛恨の併殺打に倒れる。最後の打者も三振を喫し、快進撃をみせた聖望学園の春は幕を閉じた。

 この日、急遽(きゅうきょ)甲子園に駆けつけ、聖望学園の野球帽にメガホンをたたいて大声援を送った上田清司知事も無念の表情。「決勝まで勝ち進んだのは快挙。県民の励みになる。選手たちは良くやった」とねぎらっていた。

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