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【つながる高速道 北関東の未来図】(1)茨城・栃木間開通
暮れも押し迫った平成20年12月20日。桜川市の北関東道大政山トンネル付近の本線上で、「ウメの木」と「トチの木」の交換が行われた。それぞれの木を持ち寄ったのは茨城県の橋本昌知事と栃木県の福田富一知事。日本3大名園のひとつである水戸・偕楽園のウメと、栃木県庁前のトチで、その後、両県内にあるPAにそれぞれ苗木が植樹された。
この日、茨城、栃木両県が初めて、高速道路でつながった。両県の知事や関係者ら約600人が参加して行われた記念式典は、テープカットのあと、参加者たちは栃木県の真岡ICに向けて乗用車90台、大型バス16台を連ね、開通を祝ってパレードした。
橋本知事が「茨城のポテンシャルが発揮できる条件がそろいつつあり、有効に活用したい」と述べれば、福田知事も「海は茨城、山は栃木となるよう願っている」とユーモアたっぷりに応じた。
この日の道路接続によって、茨城県の常磐道と栃木県の東北道という2つの縦軸が、北関東道という横軸によってつながった。両知事の言葉には将来への大きな期待感が込められていた。
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今回供用が始まったのは、茨城県の桜川筑西インターチェンジ(IC)と栃木県の真岡IC間の約15キロ区間。予定より11カ月早く完成した。北関東道はひたちなか市から栃木県を経由し、群馬県高崎市に至る総延長約150キロの高速道路で、今回の開通で全体の約8割が整備されたことになる。残りの東北道岩舟ジャンクション(JCT)から太田桐生ICの間は平成23年度の完成を目指す。
「陸」だけではない。県内では「海」「空」のインフラ整備も進められている。これらの交通インフラ進捗(しんちょく)状況によって、両県などの関係者の間には観光や物流などの活性化に期待感が広がっている。
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北関東道の終点近くに位置する常陸那珂港は昨年末、近隣の日立港、大洗港と統合され「茨城港」となった。重要港同士の統合は全国でも初めてという。
茨城県は「物流ゲートウエイいばらき」戦略を打ち出し、「アジア航路や北米航路などの優位性を生かしたセールス」を展開しながら、企業の誘致活動を進めている。海のない栃木、群馬両県の海外輸出にも頼りたいメーカーなども、「首都圏などの港湾を利用するよりも物流のスピードアップを図ることができる」と期待する。
一方、平成22年3月に開港予定の茨城空港。昨年11月にターミナルビルの着工が始まった。また、茨城空港の開港に合わせるように、東関東道茨城西ICから茨城空港に向かって東関東道水戸線の整備も進む。
茨城空港が開港すると、北関東圏の人や企業の人たちにとってみれば、羽田空港や成田空港を利用するよりもアジアなどへの移動時間が短縮されメリットがあると考えられる。だが、就航路線はいまだに1つも決まっていない。「一般定期便だけでなく、ビジネスジェットやチャーター便の就航を視野にいれながら、発想を変えていく必要もあるのではないか」という見方も出ている。(島田清)
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これまで都心とのつながりが深かった北関東地区。インフラ整備が進めば3県の連携の可能性が大きくふくらむ。現状を報告しながら北関東の将来を展望する。