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「赤字続き限界」 茨城でも一斉休漁

2008.7.16 02:59

 「漁に出れば出るほど赤字になる」−。漁船の燃料となる原油の高騰で苦境に立たされる全国の漁協が15日、一斉休漁に踏み切るなか、茨城県内の漁船約1100隻も同日、出漁を取りやめた。茨城の漁業団体でつくる茨城沿海地区漁業協同組合連合会は13日にも、那珂湊漁港(ひたちなか市)で約750人が参加する決起集会を開催。同日、県独自の一斉休漁も実施した。天井の見えない原油高が続く一方、水産物の水揚げ価格はほとんど変わらず、漁業関係者からは悲痛な声が上がっている。

(中村昌史)

 「生活のためには(漁に)出るしかないが…」

 大洗町で漁業を営む男性はため息交じりに窮状を語る。「水揚げは確実なものではない。でも、燃料代は必ずかかる。ちょっと漁場の様子を見たくても出るに出られない。場合によっては燃料費がコストの半分になる。自助努力はとっくに限界を超えている」。

 別の男性は「魚の消費も先細り。島国で魚が食べてもらえないのは、本当に辛い。国には国民の食生活を含めて、先を見据えた対応を考えてほしい」と話す。 15日の一斉休業には、県内の23漁業団体が参加。代表者らは東京都内で開催された全国漁民大会に出席した。那珂湊漁港で13日に行われた決起集会でも、参加者が原油高による危機的な経営状況や廃業も出る現状を訴えた。

 同漁連は「原油価格の暴騰で漁業・漁村は息の根を止められようとしている」と強調。原油高騰への補填(ほてん)措置や、税制・金融での抜本的対策、原油市場への投機規制などを求める特別決議を行った。

 同漁連によると、漁船の燃料に使われる「A重油」は、平成14年と比べ約3倍に暴騰。漁具に必要な資材などの価格も上昇し、経営は逼迫(ひっぱく)しているという。

 県は今月、農水省に原油高への抜本対策や、省エネ型の推進器の開発など、漁業関係者への支援策を要望した。休業や水揚げの減少で水産物の価格上昇も懸念されるが、県漁政課は「影響は未知数」と分析している。

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