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坂本九さんの家を残そう 茨城・笠間市

2008.4.30 02:33

 「上を向いて歩こう」「涙くんさよなら」などのヒット曲で知られる歌手、故坂本九さんが幼少期を過ごした茨城県笠間市内の民家で29日、「九ちゃんの家を残そう」というイベントが始まった。地元ファンが3年前からゴールデンウイークにあわせて実施。ゆかり地で、昭和の国民的歌手の業績と人柄をしのぶイベントとなっている。5月6日まで。

 民家は笠間市笠間の笠間日動美術館からつつじまつりが開かれている笠間つつじ公園へ向かう坂道の途中にある。九さんが太平洋戦争による疎開中、2歳から6歳まで暮らしていた。

 イベントは、笠間市内のファンがつくる「笠間九ちゃん会」が開催。家の周囲に九さんの写真や年表などを展示している。地元農家から仕入れた野菜や九さんの大好物にちなんだ「九ちゃんカレー」(600円)なども販売。収益金は家の修復費用に充てる。

 同会の松本正(49)さんの父、常正さん(85)は約60年前にこの家を購入、正さんもここで育った。「九ちゃんが赤いスポーツカーに乗って家を見に来たことがあった。トイレの壁には落書きも。九ちゃんの歌で癒される人は多い。伝えていきたい」と、老朽化した家の保存を決めた。

 3人の仲間とともに背の高さほどあった雑草を掃除し、安価な木材で玄関や床などを修復。九さんの落書きのあった壁も取り外して保存した。「現状維持だけでせいいっぱい。腐った柱や雨漏りする屋根…、落書きの壁もどこかに展示したい。やりたいことはいっぱいある」と語る。イベントを楽しみにするファンも多いという。

 会場には、九さんの歌声が響き渡り、観光客がひきもきらずに訪れていた。小美玉市から夫婦で訪れた坂本喜美子さん(56)は「九ちゃんは茨城の宝。家がこうしてしっかり残っているのはうれしい」と話した。

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