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“回らぬ風車”が強風で落下 和解協議への影響必至 茨城
茨城県つくば市が早稲田大などを相手取り損害賠償を求めている「つくば風車裁判」で、境田の谷田部南小(樫村康司校長)の校庭に設置された発電用風車の羽根の一部が強風で落下していたことが2日、分かった。けが人はなかった。裁判で同市は、風車がほとんど発電しなかったことに対する損害賠償とともに、「安全性の確保」も求めている。今回、“回らぬ風車”が風で落下したことで、現在進められている和解協議の行方にも大きな影響を与えそうだ。
(篠崎理)
1日午後1時ごろ、同小の教員が風車の異変に気づき市環境課に連絡。風車の羽根の部分は輪のような形をしており、3枚のアルミ製の羽根のうち1枚(直径約5メートル)ととその下にある円形風車が落下し校庭に飛ばされていた。落下しなかった金属製の羽1枚も大きくゆがんでいた。
同小には風車が3基設置されているが他の2基に異常はなかった。同日は春休みのため校内に児童はおらず職員にもけがはなかった。同課では31日夜から1日にかけての強風で羽根が飛ばされたとみて調べている。
風車は、同市が早大に基本設計を依頼し大阪の風車メーカーが製造。平成16年度に市内の小中学校に23設置した。しかし、風車はほとんど回らず、同市は18年4月、早大とメーカーを相手取り約3億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。
市側は「説明不足や不具合が多く早大のミスが失敗の原因」などと主張。早大側は「発電量を試算した風車と設置した風車が異なることを市は知っていた」などと両者の主張は真っ向から対立。19年11月からは和解協議が行われている。
同じメーカーの発電用風車をめぐっては19年12月、三重県伊賀市で風車が落下する事故が発生。この事故を受け市原健一市長は「和解には金銭的な補償だけでなく、撤去も含めて安全性の確保も重要な条件だ」と繰り返し強調していた。
そうした矢先の出来事に同市環境課は「あってはならない恐れていた事故が起こってしまった」と憤る。
市幹部の1人は「市は風車に構造的欠陥があると主張してきた。和解交渉も含め、裁判には当然影響するだろう」としている。