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青少年の深夜連れ出し厳罰化から1年 摘発ゼロも保護者ら困惑 群馬

2008.11.19 03:00

 18歳未満の青少年を深夜外出に連れ出す保護者らへの罰則規定を定めた改正県青少年健全育成条例が昨年10月に施行されて1年以上が経過した。だが、同条例違反での摘発はまだない。「正当な理由」がある場合は摘発対象にならないことから、捜査側の慎重な判断が続く。保護者からも「何が違法なのか具体的な判断基準がほしい」と、困惑の声が相次いでいる。(楠城泰介)

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 改正条例では、午後10時から翌午前4時までの間に、通勤や通学などの「正当な理由」がなく、青少年を連れ出したり、同伴した場合、保護者でも30万円以下の罰金が科せられる。

 もともと保護者に対し、「正当な理由」がある場合を除き、深夜に青少年だけで外出させない努力義務を科してきたが、さらに、青少年保護を徹底させる目的で、同伴保護者に対する罰則規定を盛り込んだ。

 ところが、条例改正後の摘発はゼロ。県警は「親と一緒にいる場合は正当な理由にあたることが多く、深夜に遊興施設に一緒にいるなど明らかな違反行為以外の摘発は難しい」と話す。

 とはいえ、条例改正の効果がないというわけではなく、昨年10月から今年9月までの1年間で深夜徘徊(はいかい)のために補導された青少年は、前年同時期より1690人も少ない8018人。県警は「厳罰化で、深夜外出に対する意識も変わり、徘徊する青少年が減った」と強調する。

 しかし、保護者からの戸惑いの声は後を絶たない。「午後10時以降に塾に通わせるのは深夜外出にあたるのか」−。施行後1年間で県青少年課に寄せられた相談は300件を超えるという。そのほとんどが深夜の外出制限に関する保護者からの問い合わせだった。

 高校3年の長女(17)を持つ渋川市の女性(43)は「頭ごなしに『正当な理由』に当たらないと決めつけられてしまうのはどうか。もう少し配慮がほしい」と憤る。

 長女は7月、前橋市内のダンス教室で練習後、午後11時ごろに1人で帰宅していた際、JR渋川駅で警察官に補導された。9月にも同駅で帰宅途中に補導されたが、長女が通う高校では、補導が3回に達すると謹慎処分になるという。

 母親は「塾は良くても他の活動はだめなのか。努力義務の範囲内でも分からないことが多かったのに、罰則規定を設けるのなら違反の例をはっきり示してほしい」と“グレーゾーン”の明確化を求める。

 これに対し、県青少年課は「社会通念上許される範囲内の連れ出しなら問題はない。(どこまでが許される範囲かの)例示を出すのは非常に難しい。深夜に外食するという同じ行為でも不必要な人と必要な人に別れるケースがある」と話す。保護者らの困惑はまだまだ続きそうだ。

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