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トロッコ列車存続へ わたらせ渓谷鉄道 群馬
わたらせ渓谷鉄道(本社・みどり市、松島茂社長)の看板列車「トロッコ列車わたらせ渓谷号」が、約1800万円に上る検査費用を捻出(ねんしゆつ)できず廃車の危機に陥っていた問題で、同社は3日までに、平成21年度以降も運転を継続する方針を決めた。沿線自治体で構成する「わたらせ渓谷鉄道再生協議会」(会長・石原条みどり市長)も大筋で合意しており、早ければ月内にも、費用の負担割合などについて詰めの協議を行う。
関係者によると、10年10月から運行されているトロッコ列車の客車は21年3月、「全般検査」(全検)と呼ばれる大掛かりな車両検査期限を迎える。同社は、赤字経営が続いていることから、約1800万円に上る費用を今年度予算に計上できず、沿線自治体に支援を要請。自治体側は、応じる意向という。
トロッコ列車は現在、4〜11月の週末を中心に大間々−足尾駅間を1日1往復しており、19年度の運行回数は計126回。輸送実績は、前年度の2万1073人を上回る3万2162人と好調で、乗車率は平均約7割を誇る同社の「稼ぎ頭」。列車内の着物ファッションショーなどのイベント企画も評判を呼び、8月23日には、運行開始以来の乗客数が20万人を超えた。
存続方針を受け、同社は、今月の土曜日(6、13、20、27日)に限定し、大間々駅始発のトロッコ列車について、東武桐生線との接続がある相老駅まで、ディーゼル機関車を前後に連結する「プッシュプル運転」で、約4・1キロ試験運行する。
相老駅まで乗り入れることで、東京・浅草方面に直通する東武特急「りょうもう号」との接続が可能となり、首都圏からのアクセス向上につながると判断した。同駅の信号設備は、トロッコ列車の折り返し運転に対応していないため、試験運行で安全面などを確認。21年度以降に乗り入れを実施し、存続の追い風にしたい考えだ。