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土砂災害身近な危険 静岡 7割が山間地 避難意識啓発
岩手・宮城内陸地震で多くの被害の原因になった土砂崩れや地滑り。静岡を含む首都圏にも土砂災害が起こる危険のある場所は多く、6日現在で1都4県で88〜1438カ所が、土砂災害警戒区域や同特別警戒区域に指定されている。実際に人命に危害が及ぶ可能性がある場所はさらに多いとされ、危険個所が街中に存在するケースも少なくない。被害を減らすため早急な対応が望まれる。
県内の7割以上を山間地が占める静岡。崩壊する危険性がある急傾斜地は1万763カ所もあり、静岡市ですら海岸線から10キロ程度で山間地に達するなど「山がせり出している地形が特徴」(県砂防室)のため、全県的にがけ崩れ対策に力を入れている。
県は3月末現在で公共事業対象のがけ崩れ要対策個所として、周辺に住宅がある急傾斜地3354カ所を指定。うち約3割の1006カ所をコンクリート壁で補強するなどの対策を進めてきた。
しかし、そういった場所は工事が困難で工事費用も膨大になるため、整備のペースを上げることは難しい。また、公共事業対象は周辺に5戸以上の住宅があり、がけの高さが5メートル以上の急傾斜地に限定されるため、対象外地区の住民に対しては手だてがないのが現状だ。
その中で県は対策工事だけでなく、想定被災地域を明示し、住民の避難意識を高めることに力を入れている。
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■多摩丘陵で懸念大/都8000カ所指定へ
ほかの首都圏でも土砂災害の危険は多い。
埼玉県内では平成11年8月14日、熱帯低気圧による集中豪雨が襲い、飯能市坂石町分の西武秩父線吾野駅南側の斜面は長さ150メートル、幅80メートルにわたって崩壊。大量の土砂が駅ホームを乗り越えた。
県は応急対策後に約1年間、国庫補助を得て山地の保全に努め、県単独でも治山事業を進め、すべての整備が終了するまで3年かかった。
神奈川県では川崎市、横浜市がある県東部でがけ崩れが懸念されている。この辺りは多摩丘陵が海に迫る地形だが、1859年の横浜開港前後から急に人口が増加したため、急傾斜地を切り開くしかなかった。特に横須賀では、海岸は軍が占有したため、その傾向が顕著だ。
がけ崩れ対策工事の予算額は「都道府県でトップレベル」(県砂防海岸課)。急傾斜な場所は全面コンクリートの擁壁が作られている。県西部では土石流の危険性が指摘される。
千葉県では土石流や地滑り危険個所の大半が鴨川市、南房総市など県南部に集中。「房総の山は標高が低い割に傾斜が急」(県河川環境課)だという。
昨年7月15日には台風4号に伴う集中豪雨で、いすみ市の民家3棟が土砂崩れなどで全壊。同市の岩船地区では道路が崩落し、86世帯が一時孤立した。
急傾斜のがけは県全域に点在する。県は老人ホームや幼稚園、保育園など災害弱者が多い施設の周辺を最優先に対策工事を実施。今年3月にはインターネット上で「土砂災害警戒情報」の配信を始めた。
東京都の警戒地域は山間部が広がる多摩地方が中心だが、都河川部は「23区でも、低地と山の手の台地との間に敷設されたJRの京浜東北線沿いの港区や北区には急傾斜のがけが多い」と指摘する。
都は平成26年度までに、土砂災害に遭う恐れがある場所として、約8000カ所を指定する考えだ。