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新潟県立大学の学長・猪口孝さん「グローバル化の時代に英語不可欠」
この春、少子化の逆風の中を船出する県立大学で学長と同時に大学を運営する公立大学法人の理事長を兼務する。
難しいかじ取りが要求されるが、「県立大学の時代がやってきた。財政的に難しく、教育と研究から離れていく一方の大きな国公立大学の時代は終わった」と前向きだ。昨年暮れの大学設置認可を記念した講演会でも「予備校の国公立大学の難易度ランキングで、県立大学はトップグループに入っています」と自信をのぞかせた。
地域振興にもグローバル化が大きく影響する時代。看板学部の「国際地域学部」の定員は160人。大学全体(240人)の過半数を占める。文字通り、地方にいながらグローバル化の中で役立つ人材を育成するねらいがある。
専門の国際政治学で培った教育理念がカリキュラムに色濃く反映されている。最初の1年半は英語の集中学習に多くの時間を充てる。「グローバル化の時代に英語は欠かせない。大企業なら専門の通訳を雇えるが、地方の中小企業には無理な相談。地方の企業も英語の契約書をつくらないといけないでしょ」。英語のほかに、国語▽パソコン▽発表▽討論▽契約▽あいさつ▽マナーを重点カリキュラムに挙げる。
「パソコンはもちろん、地方の企業では何でも1人でやらないといけない。あいさつもしっかりできないと組織の中で協調性を欠く。何事にも積極的に取り組み、過酷な状況下でもたじろがない全天候型の人材を育てようということ。これが地域振興にもつながるはず」
本州の日本海側で初の政令指定都市になった故郷について、「どうも元気がない。活を入れるつもりで(学長を)引き受けました。故郷への恩返しです」と語る視線は温かい。
推薦入試で出願者のほぼ9割が女子で「ガールズ・ビー・アンビシャス」の新しい座右の銘が頭に浮かんだ。ウオームビズのファッションショーに小泉内閣の少子化・男女共同参画の担当大臣だった妻の猪口邦子氏とそろって出演するなど、外向的で前向きだ。(石田征広)
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【プロフィル】猪口孝
いのぐち・たかし 昭和19年1月17日生まれの64歳。新潟市出身。東大教養学部卒で上智大外国語学部助教授、東大の東洋文化研究所の助教授、教授を歴任、現在は中央大学法学部教授。政治学と国際関係論が専門で著書多数。「国際政治経済の構図」で52年にサントリー学芸賞。趣味は「人と語り合うこと」。国際政治学者の妻・邦子さんとの間に2女。