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【人】信濃グランセローズ監督・今久留主成幸さん 野球を知り尽くした男 

2009.1.7 02:26

 野球の独立リーグ「BCリーグ」に所属し、長野市に本拠を置く信濃グランセローズ監督として今シーズンからチームを率いる。

 アマチュア選手としての成績は華々しい。高校野球人気が熱かった時代、全盛期のPL学園で捕手として活躍し、清原和博、桑田真澄とともに全国制覇。名門・明治大学でも主将を務めた。

 しかし一転、プロに入ってからは試練の時を過ごすことになる。平成2年にドラフト4位で横浜(当時・大洋)に入団したものの、けがに悩まされ2軍暮らしが続いた。西武に移籍したが平成11年、目立った成績を残せないまま32歳で引退。球団スコアラーやスカウトを経て、18年秋にグランセローズのGM(ゼネラルマネジャー)に就任。産声を上げたばかりの県民球団を軌道に乗せるため裏方に徹してきたが、木田勇前監督辞任の後を引き継いだ。

 状況は容易ではない。チームは昨年、前後期ともに上信越地区で最下位。「力のある選手を全国から引っ張るのではなく、長野県出身の選手でチーム編成する−地域密着という素晴らしい球団理念と、好成績を残すという現実。この2つを両立することの難しさは、GMという立場から見ていても良く分かった」という。

 策は、すでに胸中にある。かぎとなるは「勝負勘」。自チームの試合を見てきていらだちを感じたのは、「ここさえ踏ん張ればしのげる、あと1本ここで出れば勝てる、という場面でことごとくやられていた。勝負どころが分かっていない」。新監督は「危険予知能力が弱い」と表現した。

 重要な場面の見極め、ここ一番の集中力。持っている本来の能力を生かし切れていない若い選手たちに、数々の修羅場をくぐり抜けてきた野球人として、こうした勝負勘を伝えることができれが、道は開けると確信する。

 監督としての経験がないことを懸念する声もある。しかしキャッチャーとしてチームを、スコアラーとしてゲームを、スカウトとして選手を、GMとして球団を見てきた。そして栄光も、挫折も。野球を知り尽くした男が、監督という表舞台で何を成し遂げるか。(高砂利章)

 ■いまくるす・なりゆき 昭和42年5月10日生まれの41歳。大阪府出身。PL学園時代は捕手として活躍。清原和博、桑田真澄とともに全国制覇した。明治大学を経て平成2年にドラフト4位で横浜(当時・大洋)に入団。西武に移籍後、11年限りで引退。18年11月にグランセローズのゼネラルマネージャー、20年10月から監督。

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