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化石博物館がオープン 長野、廃校舎を再利用し敷居を低く

2008.7.18 03:02

 2年前に統廃合された旧・柵(しがらみ)小学校(長野市戸隠栃原)の3階建ての校舎を再利用した長野市立「戸隠地質化石博物館」が26日、オープンする。厳かでお固い感じがある博物館のイメージを払拭(ふっしょく)した親しみやすい「田舎型博物館」がコンセプト。教室から展示場へと変わる施設を探った。(比嘉一隆)

 日本神話に登場する「天の岩戸」が飛来して山になったとの伝説がある戸隠山一帯は、魚類やクジラなど、海の生物の化石の宝庫。数百万年前の地殻変動の激しさを物語る。同館は、地元産のほか、国内外から集めた化石など約5万点を収蔵。長野市と戸隠村の合併に伴い2つになった化石の博物館を統合して誕生する。

 3階の音楽室は第1展示室に変わり、ジュゴンの仲間「ダイカイギュウ」の全身骨格のレプリカが横たわっていた。国内では昭和40年、戸隠で初めて肋骨(ろっこつ)の化石が発見された。

 「肉がかなりうまかったらしく、人間に食べられ過ぎて絶滅した。コンブを主食にしていたので、太古の長野にはコンブがたくさんあったと推察できます」と学芸員の田辺智隆さん(46)。間近に展示物を見ることができるのがこの博物館の醍醐味。全長7メートルもあった巨体を体感できる。「江戸時代は『天(てんぐ)狗の爪(つめ)』って呼ばれていたんです。科学が発達するまでサメがいた場所だなんて思わないですから」。田辺さんは、三角形のサメの歯の化石を指してこう話した。1階には、戸隠で多く採れる貝類の化石を実際に触れて観察できるコーナーを設けるという。

 博物館は、廃校舎の活用を目指す市のモデル事業に位置付けられているため、施設内の各所にその工夫の跡がある。展示台の一部には児童が使った机や黒板を流用。学校資料室には、県内の学校に残っていた昔の教材などを展示する。

 柵小で見つかった長さ30センチ、直径3センチほどの木製の棒は、戦時中に手投げ弾の投擲(とうてき)訓練を想定した棒投げの競技に使ったとみられる。樺太(サハリン)の南半分が日本領土になっていた地球儀は昭和3年ごろの品だ。

 養蚕が盛んだった信州らしく、蚕の模型があり、外皮部分を外すと精密に再現された器官があらわれた。足踏み式オルガンやダイヤル式の黒電話といった懐かしい備品もあった。

 昭和24年の県内の学校給食のレシピが発見されたため、当時の給食を再現しアルミ食器で提供するイベントを企画中という。

 「博物館の周囲は自然がいっぱいで散策もできる。敷居を低く、ワクワク、ドキドキして楽んでもらえるようにしたい」と田辺さん。学校の怪談話によく出てくる人体解剖模型は、ある部屋にワニやアザラシなどの動物の剥製(はくせい)とともに保管。怪しげな雰囲気をガラス窓越しにのぞき見られる。

 博物館は26日正午、オープン。入場料は200円(高校生100円、小中学生50円)だが、31日までは無料。開館は午前9時〜午後4時半。

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