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毎月1日「美術館の日」は町民無料 軽井沢

2008.5.27 02:54

 日本を代表する避暑地として、多くの文人墨客(ぶんじんぼっかく)が愛した長野県軽井沢町。文化の薫り高いこの町で来月から毎月1日を「美術館の日」と定めて、地元の人たちに足を運んでもらう試みがスタートする。(太田浩信)

 人口約1万9000人の軽井沢町は、美術館が多く集まる長野県の中でも、個性的な美術館が集客を競う。住民1人当たりの美術館数では全国トップクラスといえる。初夏から秋にかけて週末を中心にそれぞれの美術館は観光客でにぎわうが、そのほとんどが町外からの行楽客。美術館関係者は「具体的な数は把握していないが、正直なところ、町民の方が美術館を訪れるのは町外からのお客さまを案内して、というケース以外はまずないでしょう」と口をそろえる。

 町内にある美術館のうち8館が加盟する軽井沢美術館協議会(藤巻進会長)ではこれまでも、町内の小中学校、高校などに授業で美術館を訪れてもらおうと、無料開放の働きかけを実施。しかし「学校行事などのスケジュールが合わなかったりして、十分に利用いただいたかといえばちょっと疑問」と藤巻会長は話す。

 こうした中で協議会は、6月から「美術館の日」には軽井沢に住所のある町民すべての入館料を無料とすることを決めた。「軽井沢という地域に根ざした文化施設を目指していこうと各館が一致。町民すべての方に美術館を訪れていただきたいという考えから、美術館の日を発案しました」と藤巻会長。

 その一番の狙いは、家族や友人同士、あるいは夫婦や1人で、ぶらりと気軽に近くにある美術館を訪れてもらうことにより、ある意味では遠かった町民と美術館の距離を縮めることにある。藤巻会長は「美術館が特別な場所ではなく、日常の生活の中の場所として普通にご利用いただくということになれば大変ありがたいと思っています」と町民への定着に意欲を示す。

 軽井沢町に住所があることを証明する免許証や保険証、学生証を協議会加盟館の窓口で提示すれば入館料は無料となる。また、その際に渡されるスタンプラリーのカードを持って期間中に全館を回ればソフトドリンクのサービスを受けられる。ただ、冬季休館の期間や休館日には利用できないため注意が必要だ。

 今後は軽井沢という土地柄で別荘所有者への対応も必要となる。「準備に向けて協議を重ね、その中でも議論になりましたが、別荘所有を示すことが難しい。2年目以降の検討課題にとしました」と協議会事務局の大藤敏行さん。来年5月までの1年間を最初の試行期間と定めて、得られた反省点などとともに来年以降の実施形態をより良いものにしていきたい、とする。

 協議会加盟各館の館長らは「軽井沢はイメージとして文化的な素地がある。住民の方にも『おれは美術なんかはいいや』という思いがあるかもしれないが、来ていただければ結構、楽しめると思う」、「こういった試みは徐々に浸透していくもの。急に町の方が押し寄せることにはなならないと思うが、時間をかけて定着させていきたい」とそれぞれに強い期待を寄せている。

               ◇

■軽井沢美術館協議会加盟の美術館

・セゾン現代美術館((電)0267・46・2020)

 4月12日〜11月24日開館 木曜休館(8月無休)

・軽井沢高原文庫((電)0267・45・1175)

 3月1日〜11月30日開館 無休

・田崎美術館((電)0267・45・1186)

 4月1日〜11月30日開館 水曜休館(7月20日〜8月31 日無休)

・ペイネ美術館((電)0267・46・6161)

 3月1日〜1月31日開館 無休

・軽井沢絵本の森美術館((電)0267・48・3340)

 3月1日〜1月12日開館 火曜休館(7〜9月は無休、

 12〜1月は火〜木曜休館)

・脇田美術館((電)0267・42・2639)

 4月12日〜11月24日開館 無休

・ル・ヴァン美術館((電)0267・46・1911)

 7月1日〜11月3日開館 水曜休館(7月15日〜9月15

 日は無休)

・エルツおもちゃ博物館・軽井沢((電)0267・48・2009)

 3月1日〜1月12日開館 火曜休館(7〜9月は無休、

 12〜1月は火〜木曜休館)

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