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【主張】鳩山氏の献金問題 不可解な民主の審議拒否
民主党が「政治とカネ」をめぐる国会審議を拒否している。鳩山由紀夫代表の政治資金収支報告書に、故人などの名義で虚偽記載が行われていた問題を与党が追及するからだという。これは筋が通らない。不可解といえる。
しかも、民主党は企業献金を禁止する政治資金規正法改正案を提出している。疑惑がないなら審議に応じ、政治資金の透明化について堂々と論じあえばよい。
鳩山氏が明らかにした虚偽記載の内容は、90人分の名義で193件に上り、金額は4年間で2100万円を超える。
「普通預金を任せていた秘書の独断で行った」などという、不十分な説明で済ませようとしているのが問題の根本だ。さらなる説明を拒むなら、鳩山氏の参考人招致を求める与党の主張が国会内外で支持を広げるだろう。
民主党が欠席したのは2、3の両日の衆院政治倫理・公選法改正特別委員会の審議だ。同特別委での鳩山氏の参考人招致にも応じない姿勢を示している。岡田克也幹事長は鳩山氏の疑惑について「説明責任は果たした」と問題視しない立場をとり、与党の追及姿勢を「大げさにして選挙を有利に戦いたいだけだ」と批判している。
次期衆院選で苦戦が予想される自民党が、小沢一郎代表代行に続く民主党トップの疑惑を攻め立てようとしているのは事実だろう。しかし、鳩山氏や民主党の説明責任が果たされていない点については共産、社民など他の野党からも批判が出ている。民主党内にも、このまま乗り切れるのか不安視する空気が広がっている。
とくに鳩山氏が記者会見で「個人献金の少なさ」を理由に挙げて釈明した点について、実際には多額の個人献金を受けているうえ、法律で匿名が許される5万円以下の比率が高いという点が問題視されている。個人献金の不透明さが指摘されるようでは、「企業献金廃止で個人献金の充実を」という党の主張自体が説得力を失う。
鳩山氏が自民党の若手議員だった18年前、武村正義元官房長官らと「ユートピア政治研究会」を結成し、政治資金を透明化して政治腐敗をなくすことを訴えたこともあった。政治とカネの問題への取り組みは、鳩山氏の政治信条でもあったのではないか。党首としての責任の前に、政治家として疑惑に誠実に答える責務がある。