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文字より分かる? 早大研究所が「動画マニフェスト」運用開始
次期衆院選に向けて政策中心の政権選択選挙実現をめざす早稲田大学マニフェスト研究所(東京)が、選挙区ごとに立候補予定者が7分間で政策などを訴え、その動画をインターネットで配信する「動画マニフェスト」を初めて作製、四国4県で運用を始めた。文書化されたマニフェストを敬遠しがちな若い有権者を、立候補予定者のアピール力とインターネット動画というツールで引きつける試みで、衆院選までに近畿をはじめ各地で運営する方針。同研究所の北川正恭所長は「若者を巻きこみ投票率アップにつなげたい」としている。
政権獲得後の政策について財源や実施時期などを明記したマニフェストは、平成17年の前回衆院選で主要政党が相次いで作成、広く認知された。しかし大量に文書化されたため、すべてのマニフェストを読み通して比較するのは難しいとする指摘があった。
このため同研究所の客員研究員で徳島県出身の中村健さん(37)が、解散・総選挙の機運が一時高まった昨年10月、まずは同県内の全3選挙区で、各立候補予定者に対し動画マニフェストの企画書を提出。撮影に協力を呼びかけた。
撮影には、中村さんの家庭用ビデオカメラを使い、立候補予定者の事務所やホテルの一室などで収録。直接投票を呼びかけるなど公職選挙法に抵触しない範囲で自由に政策を訴えてもらった。
第一弾として徳島版が10月中に完成、配信も始めた。その後も高知、香川、愛媛の各県で撮影し、今年4月までに四国4県版が完成。同研究所の協力団体「ローカル・マニフェスト推進ネットワーク四国」のホームページを通じて公開している。
6月上・中旬に徳島版の動画を更新する2回目の撮影を持ち時間5分で実施したところ、「街頭演説の様子を撮影してほしい」という依頼や、立候補予定者側が作製したPR映像を持ちこむなど新たな動きもみられたという。また更新後も古い動画は保存される仕組みで、有権者は過去の動画もいつでも閲覧できる。
プロジェクトの狙いについて、北川所長は「動画を公開し続けることで有権者が常に政治家を監視でき、相互に緊張感が生まれることになる。将来的には『選挙期間』という概念自体のない社会を実現したい」。中村さんも「過去の発言が実行されないままだと、動画をもとにマニフェスト違反の責任を問われる。文書よりも動画で残っている方が、有権者からの追及も厳しくなると思う」とその効力を強調している。

