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【正論】消費税の前に公務員改革がある 政治評論家・屋山太郎 (1/3ページ)
初志を忘れた麻生首相
麻生太郎首相は来年度予算案作成を前に「3年後には消費税をお願いしたい」と強調した。責任政党の首相として、国民に厳しいこともいわねばならないという意気を示したつもりだろう。しかしその前に国民に果たさねばならない大きな任務を負っていることを自覚すべきだ。
首相は組閣後、初の記者会見では「大胆な行政改革をやり、経済情勢が許すなら、3年後には消費税をお願いしたい」と述べた。今回の首相発言では前段の条件が省かれている。歴代内閣は大胆な行政改革を公約してきたが、不可能だった。天下り法人は役所の人事の延長線上に位置づけられており、省くわけにはいかないのである。衆院調査局の調査によると、天下り法人は4600。そこに天下っている元官僚は2万8000人、そこに流れる資金は12兆6000億円に達する。
企業が官僚を受け入れるのは談合や受注に都合が良いからで、日本ほど官僚がらみの談合の多い先進国はない。経済活動や社会活動を不健全にしているのが日本の天下りシステムだ。
“社会悪”根絶のために
安倍晋三氏はこの“社会悪”の根絶には公務員制度を変えるしかないと国家公務員法の改正を断行した。これを引き継いだ福田内閣で渡辺喜美行革相が「公務員制度改革基本法」を成立させた。現在、この基本法に基づいて(1)公務員の定年延長(肩たたきをなくす)(2)各省の幹部人事の「内閣人事局」への一元化−を骨子とする法案作成作業が公務員制度改革推進本部(本部長=首相)で進められている。
中川秀直元幹事長は特別会計などの「埋蔵金」が50兆円あると主張した。財務省脱藩官僚の高橋洋一氏も「20兆、30兆円はあるだろう」という。与謝野馨経済財政相は財務省のまわし者よろしく「絶対にない」と断言していたが、超大型予算を組むに当たって財務省は手品のように何十兆円も出してきた。

