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【産経抄】9月1日
このニュースのトピックス:産経抄
「紅一点」といえば、多くの男性のなかに、ただ一人女性がまじって目立つことをいう。もっとも『中国名言紀行』(文春新書)によれば、本来は、多数の守旧派のなかで、孤軍奮闘する改革者を意味するそうだ。
▼異説もあるが、著者の堀内正範さんは、中国の北宋時代の政治家、王安石が作った詩のなかにある言葉、ととらえる。「万緑(ばんりょく)叢中(そうちゅう)に紅一点」。王安石は、弱体化した軍隊を立て直し、財政赤字の解消をめざす「新法」と呼ばれる政治改革を進めた。
▼しかし、特権官僚や地方豪族の抵抗は大きかった。色濃くなった木々の緑のなかで、一点だけ色鮮やかに咲いている紅(あか)い柘榴(ざくろ)の花を、孤独な改革者である自分と重ね合わせたというのだ。
▼米共和党の大統領候補の指名を受けるマケイン上院議員(72)が、繰り出した奇手は、大統領選の様相を大きく変えた。なるほど、女性知事のペイリン副大統領候補(44)なら、「初の黒人候補」として、これまでメディアの関心を独占してきた、民主党の大統領候補、オバマ上院議員(47)の勢いに待ったをかけることができる。
▼初の女性大統領誕生を夢見て、ヒラリー上院議員を支持してきた女性たちの票も期待できそうだ。何よりマケイン氏は、アラスカ州で政治腐敗と戦ってきたペイリン氏の、本来の意味での「紅一点」のイメージを買ったとみえる。それにしても、米国政界の人材の層の厚さには舌を巻く。
▼週末の新聞は、ペイリン氏起用のニュースとともに、新党「改革クラブ」の結成をめぐるドタバタ劇を伝えていた。主役は、新党の「紅一点」になるはずだった姫井由美子参院議員だ。直前になって、民主党からの離党と、新党参加を撤回した。こちらは、お粗末のひと言に尽きる。
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