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【主張】道路特定財源 首相方針で与野党合意を
与野党対立で膠着(こうちゃく)状態に陥っている道路特定財源問題で、福田康夫首相が全額一般財源化を柱とする方針を示した。民主党の主張を取り入れて政府・与党案を抜本修正するもので、道路財源のあるべき姿を示したといえる。
民主党が今年度末に期限がくる揮発油(ガソリン)税の暫定税率廃止にこだわって歳入関連法案を棚ざらしにすれば、ガソリン価格の乱高下だけでなく来年度予算の執行に支障が出る。
民主党は速やかに首相方針を受け入れるべきだ。
この問題では、いったんは両院議長の斡旋(あっせん)で打開が図られたかにみえたが、来年度予算案の衆院採決で再び膠着状態となった。
政府・与党は暫定税率を維持して道路整備中期計画で実質的に特定財源を担保するとし、民主党は暫定税率を廃止して全額一般財源化を主張したままだ。そうした中で首相方針は遅きに失したとはいえ、妥当な内容である。
今秋の税制抜本改革論議の中で道路特定財源を全額一般財源化に向けて見直すほか、道路整備中期計画も見直す。その上で来年度予算の歳入関連法案を年度内に成立させるとしている。
来年度については政府・与党案で予算を執行・運営し、その後は民主党の主張も取り入れようというわけだ。4月の混乱を回避し、道路財源改革の理念を実現するにはこの方法しかあるまい。
これに対し、民主党は依然として暫定税率を廃止しなければ協議に応じないとの姿勢を崩していない。自民党内の道路族も抵抗姿勢をみせており、首相方針通りまとまるかは流動的という。
しかし、道路特定財源はその役割を終えた。一方でガソリン関連の税は他の先進国と比べてはるかに安く、暫定税率を維持するための担税力は十分にある。むしろ、これを本則にしていい。
危機的財政の中で5・6兆円に上る道路財源は極めて貴重だ。全額一般財源化すれば、社会保障などにも使える。一部を環境税に組み替えることも可能だから、自動車ユーザーや産業界も一定の理解を示すだろう。
混乱を招く暫定税率切れまで、あと1週間余しかない。与野党が不毛の対立を続ければ、日銀総裁空白で傷ついた市場の信認は地に落ち、日本経済がもたない。