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【政論】カジノを観光立国の起爆剤に
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自民、民主両党が2月26日、「カジノ法案」提出に向けて動き出した。関係者を突き動かしているのは、カジノ合法化への取り組みが遅れれば、近隣のアジア諸国に観光客を奪われてしまうのではないか、という危機感だ。
カジノは120カ国以上で合法化されている。最近はシンガポールが観光振興のために合法化。中国本土でも合法化が検討され始めた。また、マカオは近代的なエンターテインメント施設を併設して、米ラスベガスに匹敵する観光都市に変貌(へんぼう)しつつある。
アジアでのカジノブームは、東アジアに登場してきた「新富裕層」の存在を抜きにしては語れない。中国、韓国、台湾の富裕層の日本への観光旅行は年々増加しているが、これを維持・拡大して観光収益を上げるためにもカジノが欠かせないという判断だ。
国内の地域振興策としての魅力も十分だ。カジノを中心にホテル、ブランドショップ、レストランなどを加えた複合施設をつくれば集客力は大きく、一大観光拠点が誕生する。また、カジノから上がる税収を、困窮する「地方」に還元する所得再分配効果もある。
問題は、かねて指摘されてきたように「青少年への悪影響」や「不正行為の防止」「反社会勢力の介入阻止」だ。自民党がまとめた基本方針も、組織暴力対策やマネーロンダリング対策の重要性を指摘している。
こうした問題は、カジノを運営・管理する民間事業者の選定を厳密にすることや、国、地方公共団体の監視を強化すること、またカジノ入場に厳格な要件を課すなどでクリアできるだろう。
日本の観光立国政策を議論する中でカジノ導入は欠かすことができないテーマだ。カジノを“賭博”と切り捨てる議論ではなく、いかにマイナス面を排除するか、という前向きな議論を期待したい。(高橋昌之)