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【主張】党首討論 国政への責任分かち合え
ねじれ現象を背景に行方が見えない新年の政局、国会攻防に、どう道筋を示すのか。そう思って福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表による初の党首討論に注目したが、拍子抜けしてしまった。
時間の大半は、年金記録問題に割かれた。それも大事だが、聞きたいことはほかにもあった。年金制度を含む社会保障政策と消費税の関係はどうなる。来年度予算案や予算関連法案が審議される通常国会にどう臨む。これらはテーマにさえならなかった。
当面はこの二大政党のトップが国政の指揮を執り、責任を分担するしかない。討論の終盤、自衛隊の海外派遣原則をめぐる議論が交わされた点には期待が持てたが、重要課題をめぐり突っ込んだ議論を重ねてほしかった。
昨年秋に「大連立論」をめぐり党首会談を重ねた2人であり、初の党首討論といっても気心は知れていた。
「国民生活重視」という同じ土俵に後から乗ってきた首相に対し、小沢氏が辛辣(しんらつ)な言葉を浴びせてやりこめようとする場面もなかった。話のできそうな党首同士という印象は示した。
ただ、年金記録問題への政治姿勢に30分も費やしたのはいかがなものか。首相は、今月発足させる社会保障国民会議に言及すべきだった。
年頭会見で首相は、年金制度を含む社会保障政策の全体像を秋までに示す考えを表明した。民主党を議論に巻き込むことが不可欠なのに、なぜ小沢氏に直接、参加を呼びかけないのか。
一方、小沢氏は最近の主張の主眼である揮発油税(ガソリン税)の暫定税率廃止について首相に直接、ぶつけはしなかった。
予算関連法案の成立阻止を宣言するほど、民主党の国会戦術はまだ固まっていないということか。国民生活を重視し、与党との協議に応じる余地があるなら、歓迎したい。
新テロ対策特別措置法案への対応では、最後まで両氏の立場は平行線だったが、小沢氏は自衛隊派遣の基本原則について首相の見解をただした。
首相は直接答えなかったが、民主党の対案を「たいへん意欲的」と評価し、今後の議論につなげる姿勢もにじませた。恒久法制定に向け、政府・与党と民主党の間で本格的な議論に発展することを期待したい。