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ガス田問題で進展なし 日本の譲歩引き出す戦略 

2007.12.28 21:37
このニュースのトピックス中国

 【北京=野口東秀】日中間の最大の懸案事項の一つである東シナ海のガス田問題は、28日の首脳会談でも進展はなかった。温家宝首相が記者会見で「両国民が受け入れられる合意を得たい」と述べたが、中国側に妥協する意志はなく、日本側に一方的に譲歩を求める姿勢が浮き彫りとなった。中国筋によると、中国側には日本が日中中間線の中国側の海域で開発することに強い抵抗があり、軍部を含めた強硬派からは「安易な譲歩はできない」(中国筋)などの声が強かったという。

 日本は、今回の首脳会談での何らかの合意ができることを直前まで強く期待していた。会談の前日の段階でも、「ぎりぎりまで協議している。微妙な段階だ。首脳会談を経ないとわからない。合意(文)は出す」(日本政府筋)としていた。

 とくに今回の訪中は国交正常化35周年にあたり、しかも「親中派」とされる福田氏の首相としての初訪中だけに、中国指導部の政治決断があり得ると期待が高かった。

 日本が11月の局長級協議で、中国が「白樺」を含めた日中中間線の中国側海域での共同開発に応じるならば、日本も日本側海域での共同開発に応じるとの案を提示したのも、首脳会談をにらんでのことだった。この案に、中国側は一時、理解を示したという。事実ならば、中国にとっては「かなり大きな譲歩」(中国の専門家)だ。

 しかし、首脳会談の一週間以上前、中国筋は産経新聞の取材に対し「合意は無理だ。一歩進め、互いの共同開発に向けた意志を再確認する」との姿勢を明らかにした。

 中国共産党関係者も「中国が飲める新提案を福田首相が持ってくるのか?」と日本の思惑とは裏腹に、日本側の譲歩を期待していた。

 中国側にとって、日中中間線から日本寄りの「沖縄トラフ(海溝)」までが係争海域であり、そこが共同開発の対象であるという主張は結局、変わらなかった。

 中国では、海洋権益問題はそれを守る盾となる軍の意向が影響する。軍だけでなく、「対日問題は中国の内政問題につながる。弱腰外交は政権への批判を生みかねない」との判断がある。

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