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「来年を日中の飛躍元年に」福田首相が北京大で講演
【北京=野口東秀】中国を訪れている福田康夫首相は28日、北京大学で「共に未来を創ろう」と題する講演を行い、日中間には長い交流の歴史の中で文化・伝統の「共通の基盤、価値」があり、「来年は日中関係の飛躍元年にしたい」と述べ、両国関係の進展に意欲を示した。そのうえで歴史問題について「不幸な時期があっても、しっかり直視して子孫に伝えていくことがわれわれの責務。過去をきちんと見据え、反省すべき点は反省する勇気と知恵があって初めて、将来に誤り無きを期せる」と述べた。
学生ら約1000人を前に行われた講演は、中国国営テレビによって全土に生中継された。外国首脳の講演の生中継は福田首相が初めてという。中国側には「国民の対日感情の改善につながる」との期待があると同時に“親中派”とされる福田首相だけに、中国の人権問題など、微妙な問題に触れることはないとの判断があったようだ。
福田首相はさらに「共通の価値」とともには、「50年、100年先を見据えた相互理解や相互信頼」の重要性を強調。「なぜ相手は自分の気持ちを理解できないのかと不満に思う人は数多いと思う。大切なのは相手を理解するよう務めることだ」と述べ、歴史認識問題などで日本側としても配慮する必要性を強調。靖国参拝などをめぐりギクシャクした安倍晋三前首相や小泉純一郎元首相の対中姿勢との違いをにじませた。
今後の日中関係のあり方について福田首相は、「人権、法治、民主主義といった普遍的価値を共に追求することも重要だ」と前置きした上で、「一方で日中両国に深く埋め込まれた共通の基盤、価値に思いを致すことも大切だ。両国国民に日中関係の特別な関係を思い起こしてもらいたい」などと語った。
福田首相は30日には山東省曲阜を訪れ、世界遺産に登録されている孔子廟を参観する。


