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【主張】党首会談 協議拒否は力量疑わせる
福田康夫首相が野党各党の党首と個別に会談した。新テロ対策特別措置法案の重要性について改めて理解を求めるとともに、自衛隊の海外派遣に関する恒久法や社会保障政策などに関する協議を呼びかけた。
民主党の小沢一郎代表は、国会審議を通じて対応すべきだと主張し、政党が個別に協議機関を設けて話し合うことは事実上、拒否した。
衆参ねじれ現象で政策遂行に多くの支障を来している状況だけに、二大政党が重要政策の取り扱いを議論する場は欠かせない。民主党が野党共闘を重視して、こうした後ろ向きな姿勢をとるのはきわめて残念である。
新テロ法案の取り扱いも平行線のままで、今国会成立には会期の再延長が不可欠な情勢だ。首相は衆院での再議決も念頭に置き、懸案処理に向けた決意を固めるときである。
自衛隊の海外派遣の原則は、さきの福田首相と小沢氏との大連立論をめぐる党首会談でも議題となった。小沢氏は、国連決議を派遣に欠かせない条件とする点について、首相がいったんは同意したと主張してきた。
安全保障政策の基本方針を協議しようという姿勢は正しいが、日米同盟の空洞化を意味する政策転換につながりかねないだけに、首相がその後も政府・与党内での十分な議論を経ずに、このテーマを改めて取り上げようとすることには懸念も残る。首相はそのねらいを明確に説明すべきだろう。
一方、首相が民主党としての考え方を示してほしいと求めると、小沢氏は「簡単にはまとまらない」と答えたという。民主党は新テロ法案への対案についても、検討はしたが最終的に今国会では提出しない構えだ。
安全保障政策の十分な党内論議もないまま、政府の施策を頭から否定する姿勢こそ、小沢氏が口にした民主党の力不足を示しているのではないか。
社会保障政策でも、消費税の税率を引き上げず、基礎年金財源全額をまかなうとした公約から、身動きがとれないのが実情との見方もある。
防衛省疑惑の追及には熱心だが、与野党の実務者間で協議が続いている「政治とカネ」について、党首たちの間で議題にさえならなかったとすれば、会談はお粗末な限りである。