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「小沢時代」終わりの予感 (1/2ページ)
予定を大幅に遅れて始まった民主党の小沢一郎代表の記者会見を聞いて、足かけ20年にわたって続いた「小沢時代」が終わるときがいよいよきたとの予感がした。
平成の日本政治は、小沢一郎という政治家抜きには語れない。
平成元年、「政界のドン」こと金丸信氏の強い後押しで47歳の若さで自民党幹事長に就任して以来、相手は代わっても「小沢対反小沢」という形で日本政治のパワーゲームは展開していった。非自民政権樹立や衆院への小選挙区比例代表制導入、7月の参院選での民主党大勝利は彼なしでは考えられなかった。
自衛隊の海外派遣に関しても「原理原則をはっきりさせよ」という小沢氏の主張は、政府与党よりもよほど筋が通っている。8年前に自裁した評論家の江藤淳氏が生前、小沢氏を「構想力雲のごとき優れた政治家」と絶賛したことも肯ける。
だが、「壊し屋」との異名をとるように、彼の独断専行ぶりが、同志の反発をしばしば招いてきた。新進党をつぶし、今また政権奪取目前かにみえた民主党を突然の辞意表明で、党分裂の危機に陥れてしまった。
「なぜ産経は、ありえない大連立話を大々的にとりあげるんだ。民主党を混乱させる気か!」
2回目の党首会談前、「小沢側近」と称される民主党議員は小社の担当記者に激しく抗議した。
この議員のみならず、小沢氏は事前に大連立の秘策を幹部や側近と相談した形跡はない。自民党時代から側近とみなされてきた議員の多くは去っていくか、“アンチ小沢”の急先鋒となったが、原因の大半は、小沢氏の説明不足からだった。
組織の長が、大事な決断を下す際に他人と相談しないこと自体は、非難されるべきことではない。だが、大連立を何も知らされていなかった「側近」たちの狼狽ぶりを見るにつけ、小沢一郎という人物の孤独の深さをひしひしと感じる。