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【主張】党首会談 大連立の前に政策協調を
党首会談の呼びかけも唐突なら、提案内容も意表を突くものだった。福田康夫首相は「政策を実現するための新体制」を構築したいとして、民主党の小沢一郎代表に連立政権協議を呼びかけた。
民主党は役員会で直ちに拒否を決めた。参院選大勝に続き衆院選を経て政権を獲得すると叫んできたとはいえ、なお議論の余地はなかったのか。
そもそも、首相が実現すべきだと考える政策とは何か。衆参のねじれ現象で政府の思い通りに法案が処理できなくなり、それを一挙に解決する方策として大連立を呼びかけた、ということなのだろうか。
現状で首相の最優先課題は、テロ対策特措法の失効で中断したインド洋での補給活動を、早急に再開することにあったのではないのか。
首相は衆参のねじれ現象を踏まえ、国民生活に悪影響が出ることへの懸念を強調してきた。政策を実現するための新体制については、7月の参院選で自民党が大敗した時点から必要性を感じていたという。
国民の不安が大きい年金問題や税制などについては、自民、民主両党間の突っ込んだ議論が不可欠である。それを念頭に置いて、首相が民主党との政策協議を求めるのは正しい。
日本にとっては国益の実現のための政策協議が喫緊の課題であることは間違いない。ただ、具体的な政策が不明確なままでは、有権者にとっては分かりづらい。首相は、会談で意図したものについて、可能な限り詳しい説明を行ってほしい。
会談では、自衛隊派遣のあり方に関する恒久法の制定問題も話し合われたという。インド洋、イラクとその都度、特措法で乗り切ってきた泥縄的な対応から脱皮し、国際貢献のために自衛隊を随時派遣できる法体系づくりは欠かせない。二大政党のトップが、安全保障政策の基本的な方向性について協議することの意味は大きい。
協議を続ければテロとの戦いに向けて新たな参加方法を見いだすことも可能だろう。ただ、インド洋での補給活動の代替措置を探すことに時間はかけられまい。党首会談の前も後も、衆院再議決を視野に入れた新法案成立への努力が不可欠な状況は、何ら変わっていないのである。