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【記者ブログ】安倍前首相の脱税疑惑報道を検証する 池田証志 (1/4ページ)
予告していましたが、週刊現代さんが報じた「安倍首相の3億円脱税疑惑」について、検証してみたいと思います。
「つっこみどころ満載」と書きましたが、念のために現役の司法当局者と話をした結果を書きます。あくまでも、週刊現代さんが当該記事で明らかにしている情報に基づいた話です。
まず、新聞記者の常道として、最重要のポイントから話を始めたいと思います。「3億円の脱税」は、どの税法の違反にあたるのかということです。
週刊現代さんの話をまとめますと、「故安倍晋太郎氏が息子の晋三氏へ政治団体を通じて資産を相続させた」ということですから、相続税法違反ということになるでしょう。
相続税は、亡くなった方の資産を譲り受けたさいに発生する税金です。その資産は、亡くなった方、つまり故安倍晋太郎氏のものでなければなりません。が、今回問題になっている資産は、政治団体のものです。晋太郎氏が政治団体に寄付したものですから、その資産は晋太郎氏の所有するものではありません。この時点で、相続税法上の問題は発生しないことになります。つまり、週刊現代さんの主張はすでに成り立ちません。
もっとも、その寄付が、実際には寄付されていなかった、安倍家の金庫の中に入っていて実は晋三の自宅購入資金に充てられていたというなら、話は別です。が、週刊現代さんはその点については触れられていませんので、残念ながら検証はできません。あくまで、当該記事が明らかにしている情報に基づくと、そういうことです。時効も何も関係ありません。
したがって、後は余談です。
そもそも。
逆説的に言いますと、当該政治団体を晋三氏以外のアカの他人の政治家が引き継いだら、その政治家は(相続税ではなく)贈与税を払わなければいけなくなるのでしょうか。ありえません。ナンセンスです。
政治資金規正法をしっかり当たったわけではありませんが、政治団体を「引き継ぐ」という言葉は、「資産の所有者が移動する」ということを意味していないはずです。政治資金という抽象的な存在の金を、政治団体が管理しているだけであって、その所有者は、その政治団体あるいは政治活動そのものと言えるのではないでしょうか。
もちろん、支援する政治家が死亡した、あるいは引退した場合、その政治団体は一度、解散して資産は寄付者に返すのが筋かもしれません。でも、寄付者が反対しないなら、その政治団体が思う政治家のために使ってもいいような気もします。