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小沢民主党、臨時国会で新戦術続々 (2/2ページ)
国政調査権
野党は憲法62条に定められた国政調査権という強力な武器も手に入れた。柱は、衆参各院や各委員会の議決で、内閣をはじめとする官公庁に、報告や記録の提出を要求できる権限だ。民主党は参院での調査権発動をちらつかせ、省庁に資料請求を開始している。党幹部は「国権の最高機関が憲法に基づき要求できるのだから、いい加減な対応は許さない」と、鼻息は荒い。
焦点のインド洋における海上自衛隊の補給活動継続問題では、給油のイラク戦争などへの転用疑惑の追及に利用する。直嶋正行政調会長は10月1日に町村信孝官房長官に情報開示を申し入れる。転用が事実なら「(給油継続のための)新法の前提が崩れる」(鳩山由紀夫幹事長)とみている。
さらに、年金記録紛失問題や社会保険庁の一連の不祥事、行政の無駄遣いでも資料請求攻勢をかける。年金問題は、参院選の与党大敗のきっかけとなっただけに、新たな問題が浮上すれば政権への打撃は大きい。
無駄遣い問題では、菅直人代表代行を本部長とする「税金のムダづかい一掃本部」を編成。特別会計や随意契約の追及でマニフェストの主要政策実現に必要な15・3兆円の財源を確保するとともに、補助金や天下りを通じた自民党の集票構造へ切り込む。
国政調査権のもう1つの柱が、国会への参考人招致、証人喚問だ。「政治とカネ」問題で疑惑追及に用いるほか、民主党の山岡賢次国対委員長はキヤノンの「偽装請負」問題にからみ、同社会長で経済財政諮問会議議員でもある御手洗冨士夫日本経団連会長を衆参の予算委員会に参考人招致する考えを示している。政府・与党と蜜月関係にあった経済界を牽制(けんせい)する狙いもある。
同意人事、問責決議案
国家公安委員や日銀総裁などのポストの国会同意人事への対応も、与党や中央省庁への揺さぶりとなる。野党が参院で否決すれば任命できないからだ。自民党の同意人事に関する事前協議機関設置の呼びかけにも、民主党は「国会で議論する」と拒否している。
そして、野党の伝家の宝刀が首相や閣僚への問責決議案だ。安倍前政権で問責をちらつかせ遠藤武彦農水相(当時)を辞任に追い込んだ経緯もある。ただ、「抜くときには必ず切れなければ刀ではない」(民主国対幹部)と、慎重にタイミングをはかる構えだ。