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【正論】東洋学園大学准教授・櫻田淳 「破局」へ歯車を進める鳩山外交 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:鳩山内閣
然(しか)るに、鳩山由紀夫内閣発足後50日余りの対米政策は、誠に支離滅裂なものであると評する他はない。たとえば、岡田克也外務大臣は、バラク・H・オバマ大統領の「核兵器のない世界」演説以降の国際潮流に乗じてか、米国に核先制不使用を要求する意向を示した。しかし、そうした要求は、米国の「核の傘」の恩恵を明らかに受けている日本の安全保障上の立場と整合しないし、そもそもオバマ演説では、「同盟国に対する『核の傘』の提供」は、明言されているのである。
≪対外関係に優先する自己都合≫
また、普天間基地返還に絡む案件に関しても、普天間基地を拠点にする海兵隊部隊は、在日米軍の「抑止力」の中核を占める存在であるけれども、そうした事情への考慮は、鳩山内閣において、どこまで働いているのか。
鳩山内閣下の対米姿勢における最大の難点は、結局のところは、民主党という一政党としての「自分の都合」が客観的な対外情勢判断の総(すべ)てに優先していることなのであろう。鳩山内閣には、「政権交代」の結果として登場したという自負を反映した故にか、従来の自由民主党主導内閣で展開されてきた対外政策ですらも転換し、新たな対外政策方針を構築できるという幻想が漂っているのかもしれない。
しかし、米国をはじめとする他の国々が対日関係の文脈で相手にしてきたのは、日本政府であって、自民党という一政党ではない。自民党であれ民主党であれ、日本政府が他の国々と約束したことは、基本的に踏襲されなければならないのである。対外政策には、「独善」ほど忌むべきものはないのである。
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