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【主張】普天間移設 首相は公約修正ひるむな
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、鳩山由紀夫首相がこれまで主張してきた「県外移設」の方針を見直し、日米両政府の合意に基づくキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への移設を容認する姿勢を示し始めた。
社民党など連立与党内には日米合意案の容認に強い反発もあり、一気に方針転換を図るのは困難とみられる。だが、普天間問題の解決に向けて現実的な道を模索しようとする姿勢を評価したい。
この問題は日米同盟の根幹でもあり、損なってはならない。首相は公約の修正を躊躇(ちゅうちょ)することなく、合意案を軸とした決着への調整に断固たる決意をもって取り組んでほしい。
首相は7日、記者団に対し、「マニフェストで最初に申し上げたことは一つの約束で簡単に変えるべきではないと思っている」としながらも「時間というファクターによって変化する可能性は否定しない」と述べ、県外移設の方針を転換し、日米合意案を容認する可能性を示唆した。
翌8日には「そんなことは一言も申し上げていない」と、日米合意案を容認したという受け止め方を否定する一方、「さまざまな考え方、選択肢の中で国民、県民が理解できる着地点を探していきたい」として、沖縄県民の理解を得ながら日米合意案でまとめることに余地を残した。
首相は「日米で合意したという前提がまずある」と強調しており、現行計画の変更に難色を示す米政府の意向は無視できないとの見方を隠していない。米議会も現行計画を容認した。
実際に政権を担当して、日米合意の重みを感じ、「県外移設」がきわめて困難なことを認識したのだろう。普天間飛行場がもたらす住民の危険を、早急に除去する必要性もわかっていよう。
「対等な日米関係」を掲げる民主党は、それを具体化するために日米地位協定の改定問題などとともに普天間問題を取り上げたが、日米両政府が協議を重ねた末にまとまった合意を覆そうとする公約自体に無理があったといえる。
社民党は県外移設を譲らない構えだが、政権発足前の連立政権合意も、米軍再編や在日米軍基地のあり方について「見直しの方向で臨む」にとどめた。現実的な解決に向け、首相は与党内調整に指導力を発揮すべきだ。