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「かんぽの宿」問題 日本郵政 利益追求と公益性の矛盾
このニュースのトピックス:かんぽの宿譲渡問題
「かんぽの宿」の売却問題で業務改善命令を受けた日本郵政は今後、鳩山総務相が示した「資産の処分については国に準ずる位置にある」との見解に沿い、透明性の高い手法で新たな売却先を探すことが求められる。一連の問題は、利益追求と公益性の両立を求められる民営化途上の日本郵政の“矛盾”を浮き彫りにしており、今後も手探りの経営が続く懸念がある。
日本郵政の西川善文社長は3日の会見で、「不正はまったくないと信じている」と強調。一方で、「事業譲渡を行うときは、どう見られるかについても検討が必要だ。われわれが正しいと考えているだけでは広く理解をいただけない」と、反省の言葉を述べた。
総務相は16項目の問題点を指摘したが、日本郵政から提出された資料を精査したが、違法な不正行為は見つからなかった。
郵政側にとっては、完全な民営化に向け、収益の改善が最優先の課題だ。売却価格や手続きについても「民間企業では当たり前の手法」との思いが強い。
しかも、雇用維持に配慮しており、“政治的介入”と受け止める向きも少なくない。小泉純一郎元首相が進めた郵政民営化に象徴される構造改革路線を修正する政治的な動きに巻き込まれたとの被害者意識も垣間見える。
ただ、日本郵政は、依然として政府が100%の株式を保有しており、「国民の財産を売却する」という視点が欠けていたことは否定できない。
重要な決定事項を文書で残していなかったなど、「企業統治の不備」も浮き彫りになった。
株式上場による民営化完了までの間の経営はどうあるべきなのか。明確なルールを定めないと、今後も混乱が繰り返されるのは確実だ。(上野嘉之)
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