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【安全保障読本】(23)北朝鮮産鉱石の独輸出を警戒せよ (1/3ページ)

2009.1.7 22:01
このニュースのトピックス国際貢献

 米国の北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除に関し「人権外交」で鳴らすドイツが目立った反対をしなかった。拉致問題を抱える日本は、米国に解除せぬよう折衝を重ねたが、日独のこの対照は、一概に当事国か否かの差だけではない。とある資源が絡んでいる…。

 昨年10月8日の産経新聞に並んだ2つの記事は、いかにも皮肉であった。一つは「独政府が、アフガニスタンに展開する国際治安支援部隊への独軍派遣を2009年まで延長する方針を閣議決定した」という記事。もう一つは「アフガンへの軍派遣に消極的な国は財政的貢献をすべきだ−と、日本など同盟国に、アフガン国軍育成費として最低1兆7000億円の負担を、米政府が求めてきている」という記事であった。

 独連邦議会は昨年10月16日、アフガン派遣軍を4500人に増強する計画を承認している。同じ敗戦国で、国外派兵を自己規制してきた日独。安全保障上の国際貢献は、年を追い質量共に格差を広げている。だが、格差を指摘したいだけではない。産経の2記事が載った数日前、ドイツはロシアとの間で、西シベリアの天然ガス田開発をめぐる資本交換協定に調印している。グルジア紛争を巡り独露は激しく対立したはずではなかったのか。ロシアからのエネルギー輸入に依存するドイツは、ロシアが国際的非難を浴びているこの時機をあえてとらえた−この狡猾(こうかつ)なまでのしたたかさを、日本も見習えと言いたいのだ。

 ただ、本稿がドイツのしたたかさとして提起したい資源は天然ガスではなく、極めて軽い金属・マグネサイト。世界有数の産地が北朝鮮である。大日本帝國(こく)は統治時代の北朝鮮において、マグネサイトから抽出したマグネシウム関連の生産工場を5つも保有していた。軍用機軽量化に不可欠な物質だからで、帝國軍部はマグネシウムの安定供給を対米開戦条件の一つとしていたほどだ。

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