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【安全保障読本】「暗殺者の棍棒」計画の謎 (1/3ページ)
軍に機密事項が多いのは当然としても、中国軍の場合はやたらに秘密のベールに覆い隠している。おどろおどろしいネーミングも、ただでさえ不気味な中国軍の印象を際立たせている。
例えば1999年以来、中国軍機関誌に頻繁に現れ始めた「暗殺者の棍棒(こんぼう)」計画。中国軍の台湾侵攻で、来援するであろう米軍との戦闘を想定した文脈の中で度々登場する。戦力・技術力に優る敵(米軍)を前に、大きく劣る軍(中国軍)が有利を得、戦争の流れを変えることを目的に、相手=強者とは異なる戦術で戦う「非対象戦」能力を研ぎ澄ます計画であるようだ。ただし、いかなる兵器が「暗殺者の棍棒」となるのかは謎。米国防総省でも今年度に議会に提出した「中国の軍事力」の中で「新技術と、改良を重ねた旧技術の融合である可能性が最も高い」と、推測しているに過ぎない。
いずれにせよ、湾岸戦争(91年)、北大西洋条約機構=NATO軍によるユーゴスラビア空爆(99年)以降、西側軍事技術に瞠目(どうもく)した中国軍は非対称戦を戦略の柱の一つに昇格させたことは疑いもない。軍機関誌・解放軍報も「絶対的優位の強敵でも、弱い側が利用できる弱点を持たぬことは決してない。弱点を利用する戦術を見いだすことに、より直接的に照準を合わせる必要がある」と主張している。
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