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【竹中平蔵 ポリシー・ウオッチ】“大きな誤り”の始まり (1/3ページ)
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危険な分かれ道
北京オリンピックが開幕した。スポーツの祭典オリンピックではあるが、常にその時々の政治的な影を映し出してきた。どの国も国威発揚のためにオリンピックを活用することを考える。かつての日本でも、そういう側面はあった。しかし今回の北京オリンピックには、従来以上に国威発揚を目指す姿が感じられる。もちろんこれを契機に、中国が国際社会の責任ある一員としての立場を確立すれば、それは世界全体の利益につながる。そのようなプロセスが実現することこそを期待したい。
しかしオリンピックという「宴」の背後で、中国社会は大きく揺らいでいる。テロの発生という政治的混乱に加え、経済にも変化が生じている。開会式が開かれたその当日、上海の株価は前日比マイナス4%と大きく値を下げた。大会で中国選手が華々しく活躍し、国民が熱狂するその傍らで、開幕後4日間で株価はさらに6%下落した。ちなみに同期間、日米の株価はほぼ横ばいだった。中国の長期的な発展力は間違いなく大きい。それを発揮してもらうことは、われわれの利益でもある。しかし中国社会が抱える経済的自由と政治的不自由という大きな矛盾が、次第に蓄積されつつある。その社会的不満を打ち消すために成長を続けなければならないという宿命のなかで、経済にはバブル的な要素が生まれてきた。中国はこの大きな矛盾をどのように解決していくのか。政策運営の大きな方向を誤れば、市場から厳しい評価を受けることになるだろう。
政策の基本的な方向という点では、日本も大きなリスクに直面している。その心もとなさは、経済の基盤が弱い分、日本の方が深刻とも言える。この点は、今年第2四半期の国内総生産(GDP)は年率換算でマイナス2・4%成長という数字にも示されている。