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【安保読本】(15) 戦争をさらに悲惨にするテロへの同情 (1/2ページ)

2008.8.3 19:29
このニュースのトピックス秋葉原通り魔事件

 秋葉原の無差別殺傷事件は、世界のメディアが非難した。だが、「無辜(むこ)の民」を無差別に殺傷するテロ、特に中東におけるそれはメディアに必ずしも強く非難されることはない。むしろ、イスラエル軍や米軍、NATO(北大西洋条約機構)軍の兵力を前に「弱者の強者に対する対抗手段はテロだけではないか」と本音を漏らす日本や外国のジャーナリストの多さには驚く。だが、それは秋葉原事件への支持と同義だ。テロもまた、明らかな違法行為であるからだ。

 テロは、被害者だけでなく、起こす側にも死傷者が出ることで悲惨の度を深めるが、それを逆手に取る巧妙な立場のすり替えも行われる。イスラエルに長期出張していた2002年4月、イスラエル軍はテロリストの出撃基地と化したパレスチナ自治区ジェニンに進攻した。これに対し、パレスチナ側は「500人以上が虐殺された」と発表。日本を含む世界のメディアで「ジェニン虐殺」の見出しが躍った。だが、虐殺現場や多数の死体にかかわる具体的な目撃証言はなく、大方の記事はパレスチナ側の発表によった。パレスチナ側が“虐殺証言”を繰り返すだけならば、イスラエル側に取材するほかなかった。ジェニンで、イスラエル軍の軍医・衛生兵を指揮したダビデ・ザンゲン予備役軍医少佐への取材は、後に国連報告書に盛り込まれた国際人権擁護団体による調査結果と符合した。理由は後述するが、調査は「虐殺の証拠は見つからなかった」が「死者のうち、22人が一般住民だった」と結んでいる。少佐はパレスチナのテロ戦術をこう説明した。

 《2老女と男が手を上げて近付いてきたが、3人の間を縫い、後ろに隠れていた2人の銃が火を噴いた》

 《イスラエル兵4人が不審な13〜14歳の少年に尋問しようと追跡、家屋に入るや爆発が。救援に急行したイスラエル兵は待ち伏せされ、13人が死んだ》

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