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【正論】テロ指定解除 米国への「依存心」を払拭せよ 日本国際フォーラム理事長・伊藤憲一 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:北方領土問題
6月26日、北朝鮮が「核計画の申告」を六者協議・議長国の中国に提出したのを受けて、ブッシュ米大統領は北朝鮮をテロ支援国家指定から解除する旨を発表した。拉致問題を置き去りにしての解除決定であり、日本国内には対米不信感が盛り上がった。
しかし、米国がその意思決定でつねに対日配慮を最優先するとの保証はもともとない話であり、ここで対米不信感を募らせるのは、日本人の甘えであり、リアリズムの欠如である。
ここで、本当に気づくべきことは、自分自身の立姿であろう。相手がだれであれ、アメとムチ、防御と攻撃の両方がそろっていなくては、外交交渉も、ましてや軍事力の行使も成立しない。それなのに日本人は、憲法第9条の名において、ムチや攻撃手段を放棄し、その役割を米国に押し付けて、「日本は、平和立国だ」と、はしゃいできたのではなかったのか。
尖閣諸島に台湾の漁船が侵入し、日本の巡視船が衝突したとき、日本はひたすら陳謝し、賠償を約束するしかなかったが、このとき台湾の政府高官は「対日開戦を辞せず」という言葉さえ口にした。
同じような状況で立場を逆転させたのが、北方領土水域でのロシア国境警備隊による日本漁船船員射殺事件だ。ロシアからは賠償はおろか、陳謝の言葉すらなく、押収された船体はその後ロシア企業に払い下げられたという。
日本の平和主義は本物か
アメだけの外交、防御だけの自衛では、交渉も防衛も成り立たない。そこで日本人は、ムチと攻撃の役割を当然のように米国に期待(ほとんど要求)してきた。米国にしてみれば、日本の一方的な思い込み以外のなにものでもあるまい。同盟国であるからといって、すべてが自動的に動くものではない。尖閣諸島や北方領土の問題で米国が動いてくれることは、まずあり得まい。

