ニュース: 政治 RSS feed
防衛省改革 “急進派”石破氏の直談判で巻き返し (1/2ページ)
防衛省改革会議の報告書は、福田康夫首相のブレーンの五百旗頭(いおきべ)真(まこと)防大校長の試案を下敷きにしつつも、急進的な改革を唱える石破茂防衛相の主張を大幅に取り入れたものとなった。特に内局と陸海空幕僚監部の防衛力整備部門の一元化は五百旗頭案にはなかった内容で、陸海空幕僚監部にとっては大幅な権限縮小につながる。石破氏は週内に具体案策定作業に着手する意向を示すが、省内外の反発や衆参両院の「ねじれ国会」で改革案実現の見通しは不透明だ。(赤地真志帆)
■直談判
6月19日の防衛省改革会議。柳沢協二官房副長官補ら事務局がまとめた報告書素案に目を通した石破氏の表情が変わった。5月末の前回会議で防衛省が詳述した組織改革の中身が、事務局案では「人事交流の活発化」としか触れられていなかったためだ。
石破氏は会議の前に民間委員と事務局だけで行っていた事前勉強会に触れ、「ちゃんと意見を言える機会を作ってほしい」と自らの参加を直談判した。これを受け、当初報告書決定を予定していた6月30日の会議は石破氏ら関係閣僚を加えた「拡大勉強会」に差し替わり、4回の勉強会を経て報告書案がまとまったのは主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)後のことだった。
防衛省筋によると、石破氏がこだわったのが、防衛力整備部門の取り扱いだった。五百旗頭案では「内局に統幕、三幕を組み入れるのが妥当」としか記述がなかったものを、「整備事業等を一元的に取り扱う新たな整備部門を創設」との表現まで押し返した。
陸海空各自衛隊を支える各幕僚監部にとって戦車や艦船、戦闘機などの装備品調達を所管し「幕僚監部の力の源泉」といわれる防衛力整備部門が引きはがされることは痛手だ。
石破氏が一元化に執着したのは、各幕に分かれていることで、予算シェアが硬直化しており、一元化によって弾力的な運用を可能にしようという狙いがある。石破氏は報告書提出後、記者団に「(整備部門一元化は)本来あるべき姿になった」と強調した。

