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【主張】6カ国協議 核も拉致も原則の堅持を
北京で開かれていた6カ国協議の首席代表会合は、北朝鮮の核計画申告に対する検証と義務履行の3原則を含む合意文書をまとめて閉幕した。具体的な検証手順や方法は作業部会で詰めるが、難航も予想される。
合意文書は、核申告の検証と経済・エネルギー支援などの見返り措置の実施に関する行動指針をまとめたものだ。北朝鮮は見返り支援の早期履行を求めており、核施設無能力化の作業と支援を並行して進展させ、10月末をめどに完了させる方向だ。
検証については(1)核関連施設の立ち入り調査(2)追加資料提出(3)核技術者らの聞き取り調査−の3原則で一致した。日米などが求めた国際原子力機関(IAEA)の専門家による支援も盛り込まれたのは一応の前進といってもいい。
しかし、合意内容は総論と原則にすぎず、詳細な検証手順が定まるまで油断は禁物だ。北朝鮮が申告したプルトニウムの数量には初めから矛盾点が多いだけでなく、そもそも核兵器の数量や保管場所などは「軍事機密」として申告を拒んでいるからだ。
検証作業の各論では、核物質の量の推定に不可欠な標本採取や機材の持ち込み、査察員の構成などをきちんと詰める必要があり、北朝鮮が新たな条件や注文をつける可能性も見落とせない。
さらに、ヒル米首席代表は核完全廃棄をめざす「第3段階」を前倒しで進めるために、外相級会合の開催や、北朝鮮に新たな見返りを示す構想もあるという。
現段階で核兵器やウラン濃縮などの申告を先送りしたばかりか、さらに見返りを講じるのは前のめりに過ぎないか。まずは「完全かつ正確」な申告とその検証を果たすことを優先してもらいたい。
日本にとって、検証作業完了を待たずに米国のテロ支援国家指定が解除されるのが確実となったのはきわめて遺憾である。しかも、北朝鮮は米中韓などに働きかけて日本を孤立させ、経済・エネルギー支援分担の圧力を強めようとしている。
日本は北朝鮮が拉致問題解決に向けた行動をとらない限り、一切支援をしない「核も拉致も」の原則で臨んできた。国民もこれを支持している。核問題は実効ある検証を確保し、拉致問題の再調査など約束履行を求め続けることが必要だ。日米協調を崩さずに、揺るぎない外交を進めてほしい。