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【主張】アフリカ支援 量から質へ転換も必要だ
主要8カ国(G8)を軸とする首脳会議(北海道洞爺湖サミット)が開幕し、初日は「開発・アフリカ」問題をテーマにG8とアフリカ7カ国首脳らによるサミット拡大会合が開かれた。
アフリカ問題は原油・食糧高騰、地球温暖化、貧困とテロなど地球規模の課題と密接に関連するだけに、サミット初日の議題とされた意義は大きい。
会合では、今年が2000年の国連会議で決めた貧困半減などの「ミレニアム開発目標」の中間年に当たることを踏まえ、遅れがちな目標達成の加速を確認した。
その上で、食糧問題では緊急援助のほか、現地での主食穀物の増産、農業技術支援、インフラ整備などの支援で一致し、エイズ、マラリアなどの感染症(保健)対策、水、教育分野への取り組み強化策などでも合意した。
いずれも、日本が主導して5月末に横浜で開いた第4回アフリカ開発会議(TICADIV)の成果を踏まえたものだ。自助と援助の相乗効果を重視する日本方式がG8で共有されたといえる。
単なる援助のバラマキでは、効果が一時的に終わり、政治・企業の腐敗、自立精神の減退などを招き、真の援助効果が生まれないとの考え方がそこにはある。
問題は、それを主唱する日本の政府開発援助(ODA)額が1997年のピークから4割以上も減り、昨年は90年代の世界1位から5位にまで転落したことだ。今後の行動を誤れば、「日本は口だけ」との批判を受けかねない。
そのためには、援助の量から質への転換も必要だ。生産性向上のためのきめ細かな支援、民間投資促進の環境づくり、財政への負担が少なくてすむ円借款の活用などの知恵が求められる。
アフリカ支援は、国際社会の責任ある一員として求められる行動であると同時に、国連安保理常任理事国入りを目指す日本外交の支持基盤の強化、アフリカの石油や希少金属(レアメタル)などの資源確保という政治、経済上の戦略的側面もある。
資源確保のためアフリカに猛接近しているのは、中国やインドだけでなく、欧米も同じだ。日本は人員も含め、量ではむしろそれらの国に後れを取っている。
日本が存在感を高めるには、15年以上も培ってきたTICADプロセスを軸に、真に役立つ援助を続けることだろう。