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北方四島、サミットは「無縁」 ビザなし訪問団ルポ (1/3ページ)

2008.7.5 19:49
このニュースのトピックス北方領土問題
日本人とロシア人の墓が混在する墓地で、ビザなし交流訪問団と一緒に草刈りをするロシア人の子供=3日、択捉島・紗那(酒井充撮影)日本人とロシア人の墓が混在する墓地で、ビザなし交流訪問団と一緒に草刈りをするロシア人の子供=3日、択捉島・紗那(酒井充撮影)

 7日に開幕する主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)を控え、北方四島に在住するロシア人と交流した元島民らによるビザなし訪問団が4日、国後、択捉両島での5日間の日程を終えた。原油高騰で好況に沸くロシアを象徴するように、両島は経済計画による発展が加速し、ロシア側は現在認められていない北方四島での日本の経済活動についても誘い水を向けてきたほどだ。サミットへの関心は薄く、現地ロシア人にとって北方四島の帰属はもはや「問題」にすらなっていない厳しい現実をみた。(酒井充)

 択捉島の内岡(なよか)(ロシア名・キトーブイ)港で訪問団を出迎えたのは、「第三十一吉定丸」などと書かれた4隻の漁船だった。いずれも昨年12月13日に国後島沖でロシア国境警備隊に拿捕(だほ)された日本の漁船だ。訪問団にあてつけるかのように、拿捕船を「陳列」するロシア人住民のぶしつけな態度は、訪問先の随所で見受けられた。

 国後島などを管轄する南クリール行政区のコワリ区長は、ロシア首脳として初めてメドベージェフ大統領が北海道に降り立つサミットに言及し、8日に行われる日露首脳会談に関し「私たちの関係改善に向けた突破口ができることになる」と期待感を表明した。

 しかし、社交辞令に過ぎなかったようだ。日本政府は戦後63年間もロシア側が不法占拠する北方領土への入域は「ロシアの管轄権に従うことになる」として原則禁止し、日本企業の経済活動も認めない立場だ。

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択捉島の博物館では、先住民族のアイヌの生活やと北方四島などを占領した旧ソ連の栄光は展示してあっても、「日本の統治」に関する展示は完全に無視されていた=7月2日、択捉島・紗那(酒井充撮影)
北方四島の経済を支える「ギドロストイ社」の水産加工場には、「クリール(北方四島)はロシアの領土」と書かれた看板が掲げられていた=7月2日、択捉島・オーヨ湾(酒井充撮影)
古釜布湾に沈む夕日と座礁船=1日、国後島・古釜布港(酒井充撮影)
国後島南西部の海岸からは、オホーツク海越しに知床の山々が明瞭に見えた。携帯電話も通じた=1日(酒井充撮影)
国後島・古釜布港に放置された廃船。最近は鉄不足の中国向けに回収が進んでいるともいわれる=1日(酒井充撮影)
昨年10月に大やけどを負って札幌に緊急輸送されたニキータ君(2)。いまではすっかり元気になり、ビザなし交流訪問団を出迎えた=1日、国後島・古釜布港
昨年12月にロシア国境警備隊によって拿捕された日本の漁船。船体に書かれた「第三十一吉定丸」との漢字がはっきり見てとれる(右)=2日、択捉島・内岡港(酒井充撮影)
日本人とロシア人の墓が混在する墓地で、ビザなし交流訪問団と一緒に草刈りをするロシア人の子供=3日、択捉島・紗那(酒井充撮影)
ビザなし交流訪問団とのミニ運動会(パン食い競争)に興じるロシア人の子供たち=3日、択捉島・紗那(酒井充撮影)
戦前に建設された旧紗那郵便局。ここ数年で天井が落ち、手入れがされないまま放置されている=2日、択捉島・紗那(酒井充撮影)
択捉島を離れる際、現地ロシア人との別れを惜しむ元国後島民の松村智さん=3日、択捉島・内岡港(酒井充撮影)

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