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福田政権 サミットが岐路 拉致後退は許されず (2/2ページ)
幕開けを翌々日に控えた5日は父の13回目の命日だが、首相を駆り立てているのは「情」だけではない。
「ねじれ国会」の余波で青息吐息の政権運営を強いられ、内閣支持率も20%余の低空飛行から上昇に転じる糸口をつかめないまま。与党内では、サミットを花道として、次期衆院選は「ポスト福田で」という空気が暗黙の了解として漂っている。
現に公明党の神崎武法前代表は2日の講演で、衆院選前の首相退陣の可能性に言及した。自民党閣僚経験者も「サミットの成績とその後にも予想される内閣改造次第で福田降ろしの動きが出る」と語る。首相には「サミットを反転攻勢への突破口とする」(周辺)ことが最大課題なのだ。
しかし国益が交錯する中でハードルは高い。地球温暖化対策で「2050年までに排出ガスを世界全体で半減」との合意にこぎつけられるかは読みきれない。原油・食糧の高騰問題でも、元凶とされる投機規制へ明確な処方箋(せん)を示せるのか不透明だ。
拉致問題は、米国が北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除に踏み切り情勢が変わった。過去2回のサミットでは議長総括に「早急な解決」を北朝鮮に求めることが盛り込まれた。今回首相は、議長総括と特別文書に一層強く北の背中を押す文言を明記すべく各国に働きかける考えだ。だが「不調に終われば首相の指導力は地に落ちる」(自民中堅)との声も漏れる。
一方、ロシア首脳が北方四島が属する北海道に初めて降り立つのに首相は6月末、G8全体会議で領土問題を取り上げない意向を海部俊樹元首相に伝えた。
赳夫氏がもう一つ果たせなかったのが衆院解散だ。首相は6月23日の記者会見で、自らの手で解散する考えを強調したが自民党ベテラン議員はこう言い切る。
「サミットが小田原評定となれば首相退陣の流れが現実化する。首相が指導力を示せれば、ポスト福田への動きは露と消える」