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【安全保障読本】「信賞」なき自衛官の名誉 (3/3ページ)
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ところが、イラクやインド洋でテロの危険にさらされても現役中、自衛官は叙勲されない。実際、4人に正五位・旭日小綬章や従五位・旭日双光章、旭日単光章が贈られたのは葬送式後である。そればかりか、退官しても下士官・士(兵)に叙勲はない。海外での任務が増え続ける中、犠牲への覚悟も必要となろう。その大前提が「現職自衛官の勲章制度」制定であり、「公」に殉じた自衛官を遇する「勲章・恩給制度」確立である。
軍人に対し、英国は「功績勲章」「大英勲章」、フランスは「レジオン・ド・ヌール勲章」「国家功労勲章」、スペインは3軍別「功労勲章」、イタリアは「イタリア共和国功績勲章」などを制定している。米国に至っては、民間人向け「大統領自由記章」以外の多くは、軍人向け勲章という徹底ぶりである。
組織には「信賞」があるから「必罰」がある。これが、国の統治を全うするため、栄典制度を設けた背景だ。日本では国家・国益に貢献したとは思えない人物も叙勲されている。一方、現職自衛官には「必罰」だけで「信賞」がない。
ところで、イラクに派遣された自衛官は、テロを恐れる国内航空会社から制服での搭乗を拒まれた。自衛隊は「必罰」に加え「屈辱」を受けながら尚、旺盛な士気を保っている。