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【主張】スーダンPKO 非常識な派遣原則見直せ

2008.7.2 02:50
このニュースのトピックス主張

 アフリカ・スーダン南部に展開する国連平和維持活動(PKO)部隊「国連スーダン派遣団(UNMIS)」に自衛官が派遣される。

 福田康夫首相が国連の潘基文事務総長に表明し、石破茂防衛相は派遣準備を指示した。司令部要員として数人を首都ハルツームにあるUNMIS本部に出すという。

 国連安保理決議を受け、約70カ国が参加している。停戦合意などPKO協力法の要件も満たしている以上、日本の参加は当然だ。

 UNMISが設立されたのは2005年3月だ。北部のイスラム教徒を主体とする政府と、キリスト教徒の多い南部地域を基盤とする反政府勢力との和平合意の成立を受け、難民の帰還促進や地雷除去などが任務だ。部隊要員8712人、文民警察要員631人などが活動しており、自衛官は所要の任務を見事に果たしてほしい。

 望ましいのは自衛隊部隊の派遣だが、そのためには環境を十分整えることが必要不可欠だろう。

 PKO協力法は自衛隊派遣の原則として(1)停戦合意(2)受け入れ国同意(3)中立性確保(4)以上が満たされない場合の業務撤収(5)最小限度の武器使用−を定めている。

 とくに武器使用は要員の生命などの防護のためと限られ、国連の行動基準である任務遂行を妨害する行為を排除する権限が許されていない。この結果、自衛隊は不法行為を抑止できず、一緒に行動する他国軍隊と同じ任務ができない−などの制約を受けている。

 日本のPKOへの自衛官派遣は現在51人だ。トップのパキスタン(1万597人)や中国(1981人)に比べ、圧倒的に少ない。世界117カ国中83位、主要8カ国(G8)で最下位なのは、派遣5原則が適用できるPKOが見あたらないためでもある。

 例えば、スーダン西部のダルフール地域で展開中のPKO「国連・アフリカ連合合同部隊(UNMID)」については紛争当事国間の停戦合意がなく、自衛隊は参加できない。

 首相は国連事務総長に対し「平和協力国家として包括的貢献を行う」と語った。そう明言した以上、首相は国際社会の共同行動に名実ともに参加できる「恒久法」を早急に制定する責務がある。

 自衛隊が友軍を助けられないという非常識な事態を見直すよう求めた首相の私的諮問機関の報告書にも正面から向き合うべきだ。

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