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【政論探求】「忘れない」は別れ言葉 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:安全保障
「忘れないというのは、男女間の別れ言葉じゃないか」。政治記者の大先輩からこんなメールが届いた。
北朝鮮のテロ支援国指定解除にあたって、ブッシュ米大統領は「拉致問題を決して忘れない」と述べた。その意味について、人生や政治の機微を知り尽くした超ベテラン記者の、きわめて分かりやすい解説である。
たしかに「キミのことは決して忘れない」というのは、男が女に言う決め台詞(ぜりふ)だ。女は男の不実を悟りながらも「ありがとう。あなたも元気で」などと涙ぐむ。
こうなるともう、「ど演歌」の世界である。これを国際政治を支配する米大統領に演じられてしまった。日本政治は「捨てられた女」そのものということになる。
もっとも、その「女」の側にも重大な背信行為があったのだから、大きな顔はできない。集団的自衛権の見直し問題である。
「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」は集団的自衛権の行使容認に踏み込むよう求めた報告書をまとめた。これを福田首相はいとも冷淡に扱い、お蔵入りさせた。
40ページほどの報告書を読むと、具体的な4類型を軸に、周到な言い回しでこれまでの政府解釈に風穴を開けようとした苦心のあとがうかがえる。
公海上で洋上給油など共同行動を取っているときに米艦への攻撃があった場合、自衛隊艦船は何もできない。米国に向けて発射されたミサイルを自衛隊が撃墜することも認められていない。