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首相、北方領土を“封印” 好機を放棄 サミット全体会議 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:北方領土問題
北方領土問題は1990〜92年の先進7カ国時代のサミットで毎年、議長声明や政治宣言に「法と正義の原則に基づき外交政策を展開するとのロシアの公約を歓迎する。(それが)領土問題の解決を通じた日露間の正常化の基礎となる」といった文言が盛り込まれていた。また、2005年には欧州議会がロシアに北方領土の日本への返還を求める決議を採択した。
戦後63年、G8の2国間でいまだ平和条約を締結せず、戦後処理も終わっていないのは日露間のみだ。このため、北方四島のおひざ元での洞爺湖サミットは、「(旧ソ連の指導者)スターリンが日ソ中立条約を一方的に破棄し、終戦直後に不法占拠した北方領土問題を改めて国際社会に知ってもらい、ロシアに解決への圧力をかける千載一遇のチャンス」(日露問題専門家)とみなされていた。
また、ロシアが一昨年8月に北方四島周辺の日本領海で、日本漁船「第31吉進丸」を銃撃し乗組員1人を死亡させた事件で、重要な証拠物件である拿捕(だほ)船を日本の返還要求を無視し、国営漁業関連会社に譲渡していた事実も最近になって発覚している。
こうした中で、福田首相がサミットの全体会議で北方領土問題を“封印”する不作為に対し、自民党からは「ロシアだけでなく、国際社会に日本は領土はいらないという誤ったシグナルを送ることになる」(閣僚経験者)との批判が出ている。また、拡大会合に参加する中韓両国がそれぞれ領有権を不当に主張する尖閣諸島、竹島問題にも影響しかねないとの見方もある。