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【正論】制裁解除は「再調査」を見極めて 東京基督教大学教授・西岡力 (1/3ページ)
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大きなトリデ失う恐れ
11、12日の日朝協議で、北朝鮮は「拉致は解決ずみ」という立場を変更して再調査を約束し、それを受けてわが国は制裁一部解除を表明した。
被害者帰国が実現していない段階で、制裁一部解除を表明してしまったことは、やはり拙速だった。外務省関係者は、小さな餌を投げて北朝鮮に拉致問題を議題とすることを認めさせたという趣旨の説明をしている。しかし、米国が今回の動きを拉致問題の進展ととらえてテロ支援国指定解除を行う場合、われわれは大きな砦(とりで)を失うことになる。
当面の北朝鮮のねらいがテロ支援国指定解除にあることは、今回の協議でよど号ハイジャック犯人の引き渡しを提案してきたことや10日の北朝鮮外務省による「反テロ宣言」発表などで明白だ。米国国務省当局者も再調査表明を歓迎すると語っている。北朝鮮がすべての被害者帰国につながる再調査を行うかどうか見極めるまで、米国が指定解除をしないように、外務省は全精力を傾けて働きかける責任がある。
伊吹自民党幹事長は14日、「拉致問題の調査が不十分なまま、チャーター便の日本着陸を認めたり、万景峰号が入港することはやってはならないし、政府がやるとは思っていない」と正論を述べているが、制裁一部解除は、再調査の進展を見極めてから行うべきことは言うまでもない。
制裁による北の譲歩も…
しかし、北朝鮮が従来の立場を変更したこと自体は、この間のわが国と国際社会からの圧力の効果として一定の評価はできる。

