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「洞爺湖」にらみEU牽制 なおも見えぬ首相の主導権 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:福田内閣
福田康夫首相は9日の日本記者クラブでの会見で「福田ビジョン」を発表。温室効果ガスの排出枠を売買する排出量取引制度や、二酸化炭素(CO2)削減の中期目標をめぐる日本のこれまでの慎重姿勢を転換した。首相がとりわけ力点を置いたのは「地球温暖化対策の国際世論を主導してきた欧州連合(EU)を牽制(けんせい)すること」(周辺)だ。ただ、首相が掲げた方針が地球温暖化対策をめぐる国際交渉の前進につながるかどうかはなお不透明といえる。
EUは排出量取引制度を2005年から導入しているが「実際に効果が上がらず、カネだけが飛び回る結果に終わった」(周辺)との認識が首相官邸に広がっている。CO2削減についても、EUは2020年までに20%削減することをすでに打ち出しているが、経済産業省や財界を中心に「EUが掲げる目標の具体的な根拠を聞いたことがない」(政府筋)との不満もある。
首相は会見で、CO2削減目標について「政治的なプロパガンダみたいな目標設定ゲームに時間を費やす余裕はない」と指摘し、排出量取引制度に関しては「実際に削減努力や技術開発につながる実効性あるルール、マネーゲームが排除されるマーケットを作っていくことが重要だ」とも強調した。名指しこそ避けたものの、EUへの批判を暗に繰り返したといえる。

