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【主張】食糧サミット 洞爺湖に成果つなげたい

2008.6.3 02:49
このニュースのトピックス主張

 国連食糧農業機関(FAO)主催の「食糧サミット」が3日から5日まで、ローマで開かれる。独英伊訪問中の福田康夫首相も出席し、日本を含め国際社会が、食糧価格高騰を中心とする食糧危機にどう対処すべきかについて演説する。

 今回の食糧サミットの正式名称は「世界の食料安全保障に関するハイレベル会合」だ。これが示す通り、問題は途上国の飢餓や食糧不足危機だけでなく、食糧需給の将来不安、とりわけ日本など食糧輸入国の安全保障にも及ぶ。

 しかも、世界的な食糧価格高騰の要因は、需給構造の変化、地球温暖化、アフリカなどの開発の遅れ、投機マネーの流入、穀物を原料とするバイオ燃料増産、輸出規制など多岐にわたり、それぞれが複合的に絡み合っている。

 それゆえ、対策も緊急、短期、中・長期で、かつ総合的、包括的な取り組みが不可欠だ。国連はいま、そうした問題意識から食糧問題に対する「包括的行動枠組み」を策定中だが、日本もこれに積極的に加わる必要がある。

 日本が主導して5月末に横浜市で開いた第4回アフリカ開発会議(TICADIV)でも、食糧問題は主要テーマとなった。政府は追加的緊急食糧支援、政府開発援助(ODA)の倍増計画を含め、アフリカの農業生産力の向上、農業・交通インフラの整備など総合対策を打ち出した。

 会議ではまた、いまやODA額を上回った民間の対アフリカ直接投資のさらなる増加が緊要との認識も初めて示し、日本政府による民間投資倍増の環境づくりも「横浜行動計画」に盛り込んだ。中国の例を見ても、外国からの直接投資は経済発展のカギを握る。

 問題は実行だが、今回の会議では初めて実行検証システムも設置された。日本の誠実さを示すものである一方、責任は重い。

 食糧危機は、関連し合う地球温暖化問題と並んで、地球的規模の課題であり、国際協調が欠かせない。問題点の洗い出しを続けつつ、TICADIVや食糧サミットの成果を7月7日からの主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)につなげる必要がある。議長国・日本の役割と責任は大きい。

 世界の食糧価格高騰問題に取り組むには、国内の食料自給率の向上を含め、農業食糧政策の抜本的見直しも常に必要となる。政府の認識と覚悟が問われている。

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