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【検証】中国側のあいまいな「要請」に振り回された日本政府 自衛隊派遣見送り (3/3ページ)

2008.5.30 20:49
このニュースのトピックス官房長官会見

 ■中国は…

 町村氏らは、首相の意図を誤っただけでなく、中国政府内の真相も把握し切れていなかった。

 「震災救援闘争に勝たなければならない」と号令をかけた胡主席は、各国の救援を受け入れることで難局を乗り切ろうと腐心していた。大地震で日本から緊急援助隊を受け入れたのもその一環であるが、同時に対日感情好転のきっかけにしたい思いもあったとみられる。

 しかし、日本のメディアの報道ぶりに、中国国内のネットが過敏に反応、「オオカミを部屋に入れるのと同じ」という反対論が相次いだ。

 「歴史の壁」もあった。被災地の重慶では、旧日本軍による爆撃があった都市であり、自衛隊機の運行先に挙げられていた成都も空爆の対象だった。

 中国国内の反対論だけでなく、胡政権内からも軍の一部などから反対論がわき上がり、29日昼には、北京を訪問していた外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長に対し、中国の武大偉外務次官が、「(国内事情を)忖度(そんたく)してほしい」「理解してほしい」などと述べたという。

 町村氏らは、中国政府の真相をようやく知り「後片付け」に取りかかった。29日の夕方になると、政府内からは「新聞の1面に中国政府がびっくりしたのではないか」(政府高官)と報道に「責任転嫁」する声が出る始末に。夜には派遣見送りを決断した。

 30日夕、TICADIVを終えて横浜から官邸に戻った首相は、記者団に対し「日中両国同士が話し合った結果、民間機が一番いい、ということになったのではないか」と他人事のようにこたえた。

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