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【正論】領土返還要求は単なる建前か 青山学院大学教授・袴田茂樹 (3/3ページ)
このニュースのトピックス:北方領土問題
「お人よし」な日本政府
日露行動計画に続いて、2007年には日本はロシアと「極東・東シベリア・イニシアチブ」の合意をした。今回も福田首相はロシアをわざわざ訪問し、このイニシアチブを基にエネルギー、運輸などの分野での協力推進に合意した。どう見ても日本は「お人よし」というほかはないし、ロシアが平和条約締結要求は国内向けの単なる建前と思うのも当然だ。
ロシアでは、日本の方がロシアを必要としており、平和条約がなくても日露関係は進展する、という見解が強まっている。
平和条約交渉を無視しているロシアへの批判は、口先だけでなく態度で示すべきだ。この2月に日本国際フォーラムは政界、官界、学界、実業界、マスコミ界の有識者80名の署名の下に福田首相に対露政策に関する提言を提出した。要点は、日本人の対露不信をなくして、真に正常な日露関係を構築するために、日本政府は日露関係の一時的な悪化も恐れず、批判すべきことは明確に批判し、反論すべき時にははっきり反論せよ、というものだ。
もちろん言葉には行動が伴わなくてはならない。対中政策もそうだが、不快感を示す時にはきちんと示して初めて真の信頼関係は構築できるのだ。政府の猛省を促したい。(はかまだ しげき)

