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【正論】国益を毀損するODA削減 拓殖大学学長・渡辺利夫 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:正論
世界第5位転落の意味
「縮みゆく日本」。この表現が端的に表れているのがODA(政府開発援助)である。
4月初旬、G8(主要8カ国)の開発協力担当大臣会議が東京で開催された際に、OECD(経済開発協力機構)のDAC(開発援助委員会)により2007年の各国のODA実績値が公表された。これによると2006年においてアメリカ、イギリスに次いで第3位であった日本のODA供与額はドイツ、フランスにも追い抜かれ第5位となってしまった。
対GNI(国民総所得)比は2006年の0・25%から0・17%へと減少、日本はDAC加盟22カ国のうち20位である。1990年代に世界最大のODA規模を誇った日本の現状は惨たるものとなったといわざるをえない。
貧困撲滅、初等教育普及、乳児死亡率や妊産婦死亡率の低減、環境の持続可能性などの諸指標から成るMDGs(ミレニアム開発目標)の実現は現下の世界において解決を要すべき最重要課題として位置づけられ、これを2015年までに達成することが国際的公約として掲げられている。
MDGsの策定や定量的指標の設定に主導的な役割を演じたのは、他ならぬ日本政府である。

